こんにちは、株式会社ネットプロテクションズの中原です。
弊社は個人及び法人向けの「後払い決済サービス」を提供する会社です。
昨今、Fintechというキーワードをよく耳にします。
FintechはFinance(金融)とTechnology(テクノロジー)をかけ合わせた造語ですが、「実際にはどういうこと?」という疑問を盛っている方も多いでしょう。
そこで、今回は我々の今行っているFintechの一つ、「決済サービス」について、わかりやすいエピソードを取り上げたいと思います。
まず、社内でこんなシーン、見たことはありますでしょうか。
営業「受注しました!」
管理部門「売っちゃダメ!」
営業「ええええ!?なんでですかーーー?」
管理部門「代金が回収できないリスクが高いからです。」
営業「……。」
ちょっと営業がかわいそうに感じるかもしれませんが、これは管理部門の方にも言い分があるでしょう。
それは企業間で「掛取引(かけとりひき)」が行われているからです。
「掛取引」とは、要は、商品やサービスの引渡しと同時に代金を受け渡しするのではなく、後日、請求書などを使って決済を行う取引のことです。
常連客が言う「ツケにしといて」のツケと同じです。
ご存知の通り、企業間取引では一般に、「売掛(うりかけ)」や「買掛(かいかけ)」などの掛取引が用いられており、多くの場合“月末締め翌月末払い”などのように代金の支払いはサービス提供の一定期間後になります。
さて、この「掛取引」ですが、非常に便利なのは間違いありません。それは「現金を、取引の都度動かすのは非常に面倒」ですし、「払う側からしても支払いが後になることでキャッシュフローが良くなる」からです。ですので、商品やサービスを提供する側も、支払う側も双方にとって、理想の状態です。
特に、何度も取引をするような相手であれば、
「今月の取引は、まとめて来月末に払うよ」というほうが、お互いにとってメリットは大きいでしょう。
だから企業は掛取引を使います。
ところが、です。
当然のことながら、掛取引は結局、後払い決済ですので、取引相手が誰でも良い、という訳にはいきません。
商品やサービスの提供側としてはすぐにお金を支払ってもらえないのですから、
「後日、相手が確実に代金を支払ってくれる」
との確信がなければ、取引をしたくてもできません。
これが「掛取引」のネックです。
ものすごーーーく当たり前なのですが、「信用できる相手」にしか、掛取引は使えません。
極端な話、明日にでも倒産してしまいそうな会社には
「今すぐ支払っていたかなければ、取引できません」
と言わなければならないのです。
だから、多くの場合、初回取引や中小企業や個人事業主との取引は「前払い」などになってしまい、支払う側からするとあまり良い状態とは言えません。
また、「掛取引」の実際の運用としては、取引先ごとに「一定期間に取引できる金額の上限」を設定していることがほとんどでしょう。
これらは「取引相手の信用力を表す数字」と言っても良いかもしれません。これは、イメージとしては「クレジットカードの枠」みたいなものでしょうか。
例えば次のような形です。
・A社には月間100万円までしか売ってはいけない。
・B社には月間3000万円まで売って良い。
・C社には月間1億円まで売って良い。
これらが、いわゆる「与信枠」と呼ばれるものです。
そして「与信枠」の中でしか取引してはいけない、ということはつまり
「売りたくても、相手の信用力が足りなくて売れない」というケースが、企業間の商取引にはたくさんるということを意味します。
これが冒頭のような「売りたくても売れない」になるわけです。
営業「せっかくお客さんを開拓してきたのに、なんで取引しちゃダメなんですか?」
管理「いや、ダメでしょ。こんな小さい会社。与信通らないよ。」
営業「ちょっと待って下さい。この会社今すごい成長中なんです。将来かなり大きくなって、取引額もかなり大きくなる可能性があります。」
管理「成長中ってことは、いつ倒産してもおかしくないよ。」
営業「この会社と取引するのがどんなに大変か、わかってるんですか!」
管理「ルールはルールだから。貸し倒れになっても、あなた責任とれないでしょ。」
どちらも、自分の立場からすれば、譲る訳にはいきません。
しかし、これは営業にとって「販路拡大」や「新規事業」につながる活動をストップされる上、お客さんにとっても良い調達先を失うことにもなり、双方にとって大きな機会損失です。
でも。
そんな時、こんな人がいたらどうでしょう。
「わかりました。もし万が一お客さんが払ってくれなくても、ウチがかわりに払いましょう。その代わり、取引はウチを通していただいて、少しだけ手数料をいただきます。」
「あと、与信や請求書発行、、代金回収、入金確認、督促などの「請求業務は全部」もうちに任せてください。」
……いかがでしょう?
信用保証+請求回収業務のアウトソース。これが、私たちの「決済サービス」です。
例えば、こんな話があります。
ある製麺メーカーは、顧客基盤の拡大をめざし「問屋に卸すだけでなく、ラーメン店に直接、麺を販売したい」と考えていました。
しかし「ラーメン店」は個人経営のお店が多く、取引額も1店舗あたり月に10万円もあれば良い方であり、回収のリスクや請求の手間を考えると、多くのラーメン店は与信が通らず、取引ができません。
そこで、製麺メーカーと、ラーメン店の間の取引の決済を、弊社の後払いサービスが仲介しました。
製麺メーカーは請求業務を全て我々に投げます。そして、代金の回収責任は弊社で負う。
そうすれば、取引先のラーメン店の信用度合いにかかわらず、製麺メーカーさんはラーメン店と取引ができるようになります。
また、こんな話もあります。
ビルなどの耐震設備に用いる「免震ダンパー」を製造しているメーカーの営業部は、大手の建設会社だけではなく、地域の中小の工務店などにも免震ダンパーを販売したいと考えていました。
しかし、大手の建設会社に比べると、中小の工務店は財務体質に不安があり、与信上、販売ができません。
管理部に相談しても、「資本金が◯億円以上の会社で、帝国データバンクの評点が◯点以上ないと、販売できないよ」と言われます。
そこで、弊社は上と同じように、免震ダンパーの製造メーカーと、工務店さんの間に入りました。
営業は確実に代金が回収できるようになり、工務店と取引ができます。
また、工務店は今まで取引できなかったメーカーから、同じ部材を安く買うことができます。
「決済」リスク、つまり代金が回収不能になるリスクを弊社がカバーすれば、双方にとってこの取引はメリットがあるものになるのです。
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つまり、我々の提供する決済サービスの価値は大きく2つです。
・未回収リスクを考えなくて良くなり、無駄な部署間の軋轢をなくせる
・「掛け」に関する請求回収業務をフルアウトソースでき、販路拡大や新規事業の立ち上げなど、価値を生み出す業務に専念できる環境をつくれる
従来、こう言った役割は、大小様々の商社が行ってきました。
しかし弊社の「後払いサービス」は、それらをwebサービス化することで、商社よりもかなり低いマージンの取引に対応でき、かつ極めて小口で多数の取引にも対応できる強みがあります。
・積極的に販路を拡大したいが、かといって回収リスクはあまり取れない、という供給側
・大手と直接取引をしたいが、小さい会社なので、与信が通らない
という両者を結びつけること。すなわち決済に係るリスク管理を通じた「販路拡大支援」「マーケティング支援」を、我々はサービスの中核に据えているのです。
(参考サイト:BtoB取引向け 掛け払い決済「NP掛け払い」)
◯ネットプロテクションズ コーポレートサイト:https://corp.netprotections.com/
◯BtoC通販向け 後払い決済「NP後払い」サイト :https://www.netprotections.com/
◯BtoC取引向け 後払い決済「NP後払いair」サイト :https://www.netprotections.com/air/
◯BtoB取引向け企業間後払い決済「NP掛け払い」サイト :
◯BtoC向け 会員制決済「atone」サイト :
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