「本田宗一郎が怒っている」というタイトルの、故本田宗一郎氏の貴重な講演映像がある。従業員からは「オヤジ」と呼ばれていたそうだが、まさしくその名の通りの講演で「オヤジが管を巻いている」といった風だ。
「本田宗一郎が怒っている(1/5)」
全部で60分の映像を5分割してあり、少し長いのだが一気に見てしまった。内容は税金の無駄遣いの話から、教育改革、日本人のユーモア精神まで多岐にわたり、どれも面白い。
「神プレゼン」はスティーブ・ジョブズが有名だが、本田宗一郎のプレゼンテーションも全く負けてはいない。むしろ身近な話題が多い分、共感の度合いは高いと思う。
さて、その本田宗一郎のプレゼンテーションの中に
「なんでもできるやつは気の毒だなー」という発言がある。
「本田宗一郎が怒っている(4/5) 10:00のあたり」
「なんでもできるやつは気の毒だなー、人に聞かないからね。人に聞くということは、相手を尊重するということなんです。「これはどういうふうになるんですか」と聞く、そうすると教える方はやっぱり、優位な立場で「知っているから教えてあげよう」と、こうなる。ああそうですか、どうもありがとう。ここに人間関係が生まれていくと思う。」
本田宗一郎氏の「人間関係」や「教育」の考え方はたった一つ。「長所を伸ばせ、その長所を持って協力」だ。上の一言には、それが集約されていると思う。
1980年代初頭の公演だとのことだが、本田宗一郎氏の指摘は30年以上たった今も、本質をついている。戦後の日本を作り上げてきた名経営者の考え方を知るための非常に良い動画だ。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)