また採用ネタを一つご紹介したいと思います。
学生に自己PRをしていただくと、
「私の長所は、チャレンジ精神があることです」
「私の長所は、諦めないことです」
「私の長所は、面倒見の良いことです」
と、判で押したような回答が帰ってきます。
これ、おそらく採用の担当者、面接官に、「またか…。」と100%思われるので、多分やめたほうがいいです。
もしかしたら、テンプレートとしてどこかで「このように言いなさい」と言われているのかもしれないですが、あまりにもテンプレ過ぎて、その後に続く話への期待値がかなり下がってしまいます。
大体において、その後に続く言葉は、以下のようになります。
チャレンジ精神のあること ⇒ ◯◯の資格取得にチャレンジしました ◯◯のアルバイトに挑戦しました
諦めないこと ⇒ 部活で◯◯を諦めませんでした アルバイトで◯◯を諦めませんでした 怪我しましたが◯◯を諦めませんでした
面倒見の良いこと ⇒ アルバイトの後輩の面倒を~ 部活の後輩の面倒を~
もちろん、きちんと頑張ったのだろうし、アピールとして悪いわけじゃないです。でも、やっぱり同じような話が続くと、「飽きてしまう」のが人間ってもんです。
だから、面接官に話を聞いてみると、みんな、「PRの内容は殆ど覚えてない」っていう話になってしまいます。
まあ、謙虚を美徳とする日本人としては、自己PRはあまり経験がないので苦手なのかもしれないですが、どうせ話すなら「みんなと違うように話す」だけでも、目立てますから有利です。
プレゼンテーションは、内容が良いだけではなく、「話のストーリー」によって、聴いている人を惹きつけなくてはいけないと思いますから、次のように変えてみてはいかがでしょうか。
まあ、これもみんながやりだしたらまた変える必要がありますが。でも、今はこのように話す人はほとんどいませんから、有利だと思います。
面接官 「自己PRしてください」
学生 「はい。私は学生時代に自作の曲を30曲以上作りました。そのために音楽の勉強を…」
面接官 「自己PRしてください」
学生 「はい。私は学生時代にウェブサイトを20サイト以上作りました。そのための技術を…」
面接官 「自己PRしてください」
学生 「はい。私は学生時代にフルマラソンを4回完走しました。そのための練習を…」
面接官 「自己PRしてください」
学生 「はい。私は学生時代、週一回、必ず人を招いて鍋パーティーを開きました。そのために交友関係を…」
もちろん相手の会社のカルチャーに会った話題を選定する必要はありますが、中身の卓越性はあまりこだわる必要はないでしょう。
要は「主観的な表現を避けて、客観的な表現にするだけ」で、かなり見栄えが変わってきます。
「チャレンジ精神がある」かどうかや、「諦めないこと」や、「面倒見の良いこと」は、自分が自分のことをどう思っているかと言う主観的表現なので、今ひとつ信用出来ないし、ピンと来ないです。
でも、「客観的な表現」、すなわち事実を述べることは、相手にどう思うかを委ねているので、押し付けがましくありません。
「フルマラソンを4回完走した」と聞き、「体力あるな」と思う人もいるし、「努力家だな」と思う人もいる。また、「イベント好きだな」と思う人もいるかもしれません。
それを、「私は努力家です」と言ってしまうのは、聞いている方からすると、興ざめなのです。
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第6回目のお知らせ。

<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>
第6回 地方創生×事業再生
再生現場のリアルから見えた、“経営企画”の本質とは【ご視聴方法】
ティネクト本音オンラインラジオ会員登録ページよりご登録ください。ご登録後に視聴リンクをお送りいたします。
当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。
【今回のトーク概要】
- 0. オープニング(5分)
自己紹介とテーマ提示:「地方創生 × 事業再生」=「実行できる経営企画」 - 1. 事業再生の現場から(20分)
保育事業再生のリアル/行政交渉/人材難/資金繰り/制度整備の具体例 - 2. 地方創生と事業再生(10分)
再生支援は地方創生の基礎。経営の“仕組み”の欠如が疲弊を生む - 3. 一般論としての「経営企画」とは(5分)
経営戦略・KPI設計・IRなど中小企業とのギャップを解説 - 4. 中小企業における経営企画の翻訳(10分)
「当たり前を実行可能な形に翻訳する」方法論 - 5. 経営企画の三原則(5分)
数字を見える化/仕組みで回す/翻訳して実行する - 6. まとめ(5分)
経営企画は中小企業の“未来をつくる技術”
【ゲスト】
鍵政 達也(かぎまさ たつや)氏
ExePro Partner代表 経営コンサルタント
兵庫県神戸市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。3児の父。
高校三年生まで「理系」として過ごすも、自身の理系としての将来に魅力を感じなくなり、好きだった数学で受験が可能な経済学部に進学。大学生活では飲食業のアルバイトで「商売」の面白さに気付き調理師免許を取得するまでのめり込む。
卒業後、株式会社船井総合研究所にて中小企業の経営コンサルティング業務(メインクライアントは飲食業、保育サービス業など)に従事。日本全国への出張や上海子会社でのプロジェクトマネジメントなど1年で休みが数日という日々を過ごす。
株式会社日本総合研究所(三井住友FG)に転職し、スタートアップ支援、新規事業開発支援、業務改革支援、ビジネスデューデリジェンスなどの中堅~大企業向けコンサルティング業務に従事。
その後、事業承継・再生案件において保育所運営会社の代表取締役に就任し、事業再生を行う。賞与未払いの倒産寸前の状況から4年で売上2倍・黒字化を達成。
現在は、再建企業の取締役として経営企画業務を担当する傍ら、経営コンサルタント×経営者の経験を活かして、経営の「見える化」と「やるべきごとの言語化」と実行の伴走支援を行うコンサルタントとして活動している。
【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
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(2025/7/14更新)
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