国土が小さく、天然資源に乏しい日本にとっては、ほとんどの富の源泉は人的資源と知識である。
実際、オーストラリアやカナダなど、国土に恵まれた国々が創出する富はその7割が天然資源由来だが、日本は逆に7割が人的資源と知識からとなっている。
それ故、日本にとっては人的資源と知識の質の担保は死活問題である。
だが、技能の向上において主要な役割を負っている企業は、徐々に人を長期的な視点で育成することが難しくなっている。
転職が当たり前になり、終身雇用が希少になった現在、大きなお金をかけて育成した人材であっても簡単に他社に流出してしまう。教育投資に見合ったリターンを企業が受けることが難しくなっているからだ。
その中でも、特に中小企業は、人材育成において大企業よりも不利とされている。データを見てもそれは明らかである。
(出典:経済産業省)

100人未満の中小企業は、5000人以上の企業に比べ、教育訓練にかける費用は約4分の1である。もちろんこれをもって「中小企業のほうが人が育たない」と言うことはできないが、不利であることは変わりない。
しかし、私が数百社の現場で感じた「中小企業の不利」は、教育訓練にかけるお金が少ないという話が本質ではない。教育訓練はあくまで「座学」に過ぎず、真に必要とされる技能は仕事の中で得られるものだからだ。
だから、中小企業の教育担当者は言う。「うちは現場で仕事を覚えてもらいます。座学よりもよっぽど実践的で役立ちます」と。
だが、それにもかかわらず中小企業で人材を育成するのは大企業に比べてはるかに大変だ。なぜなら、「人が育つこと」にとって最も重要なことは、「たくさん失敗できること」だからだ。
残念ながら、中小企業は一般的に大企業よりも利益率が低い。(出典:中小企業白書)

利益率が低いということは、それだけ失敗に対して寛容になれない、ということでもある。中小企業においては、「失敗させてあげられる余裕」があまりないのだ。
もちろん中小企業の中でも「儲かっているスタートアップ」などの例外も存在する。そのような会社では失敗が推奨され、様々なチャレンジが次々に提供される。そのような環境では人は短期間で多くを学ぶことができる。
逆に、大企業であっても「失敗が許されない」会社は人が成長しにくい。そのような会社では徐々に人材が流出し、長期的には衰退する。
企業と同じく、個人にとっても教育は、非常にお金がかかるがゆえ、それ故経済的に恵まれない人々にとっては重要性が認識されないことも多い。
レスター・C・サローは教育についてこう述べている。
合理的に考えるなら、貧乏人は子供を教育すべきでない。なけなしの金には、もっと重要な使い道がある。中産階級は、機会があれば、子どもの教育に金を使わないような選択をするケースが多い。
金持ちは殆どの場合、子供を教育するが、その結果教育を受けたものと読み書きができないものとに社会が分裂していく。
教育は極めて不確実、かつ長期の投資である。リターンが見込める保証もない。だが、秩序ある社会の発展のためには確実に必要なものである。
企業における機会均等は難しいが、せめて個人が得られる教育の機会は経済的な状況にかかわらず享受できるように出来る社会にしたいものだ。
製薬・バイオ企業の生成AI導入は、「試行」から「実利」を問うフェーズへと移行しています。 (2026/01/19更新)
単なる理論ではなく、現場で成果を出す生成AI活用の“実装方法”を知りたい方に最適なウェビナーです。
本セミナーでは、製薬・バイオ企業でのPoC(概念検証)から得られた実データとノウハウを元に、「どこにAIが効くのか」「どこが難しいのか」を明確に解説します。

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・製薬・バイオ・化学業界のDX/業務改革担当者
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【登壇者】
奥田 真輔 氏
システム開発やITコンサルティングを経て、
外資系製薬企業で15年以上のITビジネスパートナーとして人事からコマーシャル、
メディカルなど製薬企業の様々な分野のプロジェクトに携わる。
現在はネクセラファーマ株式会社で、システムだけではなく、企業風土改革や業務改善をリードし、
日本発グローバルバイオ製薬企業にむけて、同社の成長基盤の構築に尽力している。
岡田 雄太(ワークワンダース株式会社 CTO)
野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。
【お申込み・詳細】
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(Photo:John McStravick)













