お金がほしい動機は人それぞれだ。そして、多くの場合その人の人生観を表す。
【ある起業家の場合】
私はお金がほしい。
お金がもっと、もっと欲しい。
といっても、贅沢品を買ったり、美食の限りを尽くしたり、といったことにはあまり興味が無い。クルマも家も、別に欲しいとは思わない。
特に贅沢な旅行をしたいということもないし、風俗やギャンブルにも全く興味がわかない。私が興味を持てるのは、そんなくだらないコトではない。
私がお金がほしいと思う理由は、ただひとつ。
お金があれば働けるから、それしかない。
逆だろう?と思ったアナタ。それは正しい。普通は「お金がほしいから働く」だろう。
だが、私は敢えて言おう。「働きたいから、お金がほしい」のだ。
何にお金をつかうか。
それはシンプルな使いみち、すなわち「事業をつくる」ことにお金をつかうのである。事業で遊びたいのだ。
だが事業には元手がいる。
もちろん大金でなくても構わない。小さい元手でも事業は作ることができる。極端な話、自分で編み物をして、それを売っても事業といえる。
だが、元手が大きければそれだけ選択肢は広がる。webサービスを作っても良いし、小型センサーを開発することもできる。極端な話、ロケットや人工衛星を作ることだって、元手があればできる。もっと面白そうな遊びができる。
だが、事業を作ったとしても、手元のお金を使い切ってしまえば、その事業は辞めざるをえない。もう遊ぶことができないのだ。
だから、遊び続けるためには利益をだす必要がある。それも、十分な利益が必要だ。利益が出ていなければ、環境の変化で容易にその事業はなくなってしまう。
だから、本来利益なんぞどうでも良いが、しぶしぶ利益をたくさん出さなくてはいけない。遊び続けるためにはお金がいる。
本質的にはビジネスは単なる暇つぶし、よく言っても所詮はゲームだ。
だが、こんなに面白いゲームは他にはない。どんなに任天堂のゲームが良く出来ていても、これ以上の興奮と感動をもたらすゲームは他にはない。
そしてゲームをやるためにはお金が必要だ。多くの人に、自分のゲームに参加してもらうためには、お金が必要だ。
もちろんゲームを辞めることもできる。事業をやるはずのお金で田舎に土地を買って、自給自足で暮らせば良い。それはそれで厳しくも楽しい人生なのかもしれない。
だが、私にはまだ数十年という長い年月が残されている。それを引退した身で過ごすのは、些か気が進まない。
私はお金のために働くのはまっぴらごめんである。そんなことをするくらいなら、自給自足のほうがマシである。
だが、ゲームはしたい。ゲームは大好きだ。そのためにはお金、元手、利益が必要だ。
私はそのために日々、お金を求める。
(2024/1/22更新)
東京都産業労働局
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