「愚痴」はあまり歓迎されない。それを聞いた人が気持よくないからだ。一時的に共感を得られても、長期的には「あの人、愚痴ばっかり」という評価になる。だから、愚痴の多い人は大抵、出世できない。

上司はもちろん、同僚に対しても、多くの会社で、以下の発言はすべて「愚痴」とみなされる可能性があるので、注意したいところである。

 

 

「結局、評価は上司の好き嫌いでしょ?」

解説:バイアスのない評価はないので、だいたいこの発言はあたっている。が、敢えて口にすることではない。

 

「頑張りすぎるなよ。こっちの評価が悪くなるじゃないか、」

解説:他者が仕事を頑張ると、「自分の評価が低くなる」と感じる。相対評価の会社ではそのとおりである。だが、これを同僚に言うと、それが伝わって上司から敵視される。

 

「あまり、成果、成果って言わないでくれよ。働きづらい。」

解説:成果の事を持ち出すと、「働きづらい」という。実際には基準が明確になるので、働きやすくなると言う人も多い。

 

「あの人は目立っているだけで、特に何もしていない。上司は騙されている」

解説:目立つ人が評価されることを苦々しく思う。また、目立つ人が評価されるのは「上司が騙されている」と述べる人も多い。社内営業が嫌なら、辞めたほうが良いだろう。

 

「面白い仕事が無いので、やる気がでない」

解説:自分にふさわしい仕事がないので、成果が出ないという言い方はよく使われる。面白い仕事は実績を挙げないとやらせてもらえないことがほとんどなので解決が難しい。大抵、1,2年でやめてしまう人の常套句。

 

「なんで、私のほうが能力が高いのに、アイツのほうが評価が上なんですか」

解説:評価は能力にもとづいて成されるべきだ、という発言。実際には成果と能力、そして考え方に基づいて評価されるので、発言は的はずれである。

 

「あの人は人間として信用出来ない」

解説:実際にそうであっても、簡単になおらないので、言う時は覚悟を持って言うこと。

 

「あの人、嫌いなんですよね。」

解説:皆、その人のことが嫌いなことをわかっている。今更言わなくても大丈夫。それより好きな人の話をしよう。

 

「上司のやり方は間違っている。」

解説:上司本人に言おう。同僚に言うと、頷いてくれていても、内心は嫌がられている。

 

「うちの会社、もうヤバイよね。」

解説:わかってるなら、なんとかして打開策を考えよう。

 

 

愚痴ではなく、打開策に集中してほしい、と愚痴を聞く有能な人々は思っている。

愚痴を言っても人望をなくすだけなのだ。

 

【安達が東京都主催のイベントに登壇します】

ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。


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3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)

 

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