「察しのいい人」と言われる人は、みんな「傾聴力」をもっている (講談社プラスアルファ新書)傾聴はビジネスパーソンに必要なスキルとしてよく取り上げられる。

「傾聴」は辞書で調べれば「熱心に聴くこと」と書いてあるが、セミナーや本に書いてあること、あるいは「聴くこと」に長けている人の話からすると、どうやらそんなに単純なものではなさそうである。

 

ざっと調べただけでも、

  • 相槌を打ちながら聴く
  • 相手の言ったことを繰り返す
  • できるだけ相手に話してもらう
  • 相手のほうを向く
  • 相手に感情移入する

などなど、様々な「スキル」が紹介されている。

 

しかし、「傾聴」というやつは、実践がなかなか難しい。相手の言うことに対して上のようなことをきちんと行っていたとしても、なんとなく「傾聴しているフリ」はできるのだが、相手の気持が本当に理解できたと感じることは少ないように思う。

相手は気持よさそうに話をしてくれているのだが、どうも気持ちがわからない。

私が鈍感なだけなのかと思うこともあるが、「相手の感情」など本当にわかるのだろうかと思う時もある。

 

 

だからある時、「傾聴」について気づいた。

今まで私は、相手の気持を察しようとしたのだが、それはどうやっても無理なのだ。

 

「目の前の相手の気持はわからない」のだ。

 

「わからない」と割り切ることで、重要な事に気づいた。わからないならば、わかったふりをせず、教えてもらえばいいのだ。

「傾聴」は、相手の気持を読む行為ではないし、相手の話を聴く行為でもなかった。

 

「相手の感情を教えてもらう行為」が傾聴だったのだ。

できている人にとっては当たり前の話なのだが、これは発見だった。

 

これで、相手に対する質問が変わる。

「その時、何を感じたのですか?」

「やっぱり、腹が立ちますよね」

であったりと、「感情」に関することを教えてもらう質問が増える。

 

 

推理小説における「名探偵」の描写に優れている作家は、「事実」は人からは得られないことを知っている。人から得られるのは「感情」であったり、「思い込み」である。殺人犯を突き止めるには、「感情」と「事実」を付きあわせて、推理する必要があるのだ。

誠に、「傾聴」は奥深い。

 

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東京大学経済学部卒業後、ドイツ証券に入社し投資銀行業務に従事。
2020年に株式会社TOKIUMに参画し、当時新規事業だった請求書受領クラウド「TOKIUMインボイス」の立ち上げを担当。
2021年にはビジネス本部長、2022年より取締役に就任し、経費精算・請求書処理といったバックオフィスDX領域を牽引。
業務効率化・ペーパーレス化の分野で多くの企業の課題解決に携わってきた実績を持つ。

安達 裕哉 氏(ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO)
Deloitteで大手企業向けの業務改善コンサルティングに従事した後、監査法人トーマツにて中小企業向け支援部門を立ち上げ、
大阪・東京両支社で支社長を歴任。2013年にティネクト株式会社を設立し、ビジネスメディア「Books&Apps」を運営。
2023年には生成AIに特化した新会社「ワークワンダース株式会社」を設立。生成AI導入支援・生成AI活用研修・AIメディア制作などを展開。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計71万部を突破し、2023年・2024年と2年連続でビジネス書年間1位(トーハン/日販調べ)を記録。


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(2025/5/8更新)