こんにちは。スローガンアドバイザリー株式会社、取締役の川野です。
当社はハイレベル学生のためのキャリアサイトGoodfind、お
そのため、つい先日、某大手外資系のコンサルティングファームの方々から「どのような人材がほしいか」についてお話を聴く機会をいただきました。
その話によると、彼らが今まさに欲している人材とは、主として20代〜30代の以下のような領域に専門性を持つ方々です。
・デジタル領域やwebメディア・マーケティングに強い
・AIに専門性がある
・ビッグデータに専門性がある
実は、こういった引く手あまたの人材はいま、「ベンチャー・スタートアップ」に集中して存在しています。
逆に、一昔前までコンサルティングファームが人材を探していた、トラディショナルな大手メーカーや総合商社には、一部の研究所などの例外を除いては、ほとんど存在しません。
実際、「人が全て」であるコンサルティング業界が今、熱い目線を向けているのは、まさに「ベンチャー人材」です。
なぜなら現在、コンサルティングファームは「デジタル領域におけるコンサルティング」に大きな成長余地を見出しているからです。
「経営コンサル」から「デジタルエージェンシー」へ転身した、デロイトデジタルの内幕
世界規模で経営コンサルティング事業を行う企業「デロイトコンサルティング」。その子会社で、デジタルエージェンシーの「デロイトデジタル」は、設立4年で売上15億ドル(約1816億円)の規模に成長した。
強みは経営コンサルティングのノウハウで培った、既存のエージェンシーでは提供できない包括的なサービスだ。単なる広告代理店業務だけでなく、戦略策定、ロジスティックス、税務などまで、事業範囲を買収攻勢によって拡大している。(DIGIDAY)
一昔前までは「IT業界」が一つの業界カテゴリーとして成立していましたが、現在ではすべての会社が「IT」を利用しなければ成長できない時代です。そう言う意味で、この潮流は必然と言えるでしょう。
ですから、この流れはコンサルティングファームに限った話だけではありません。現在は新旧すべての業界が、デジタル時代に最適化されたスキルとマインドを備えたベンチャー人材を求めています。
しかし一方では、このような人材の需要に対して「ベンチャー、スタートアップ業界で働きたい人」はまだまだ足りないように感じます。
何故ならばそこには「お金」や「安定性」の話がついて回るからです。
考えてみてください。
例えば大手メーカーで年収750万円のオファーと、IoTスタートアップで年収500万円のオファーを同時に提示されたとします。
仕事はスタートアップの方が面白そうだけれど、新しい事業は失敗する可能性が高いし、安定性や福利厚生、家族縁者のウケを考えると大手に……という方は多いのではないでしょうか。
我々のキャリアアドバイザーも、
「収入を考えると、スタートアップに行くのをためらいます」とか
「今勤めている大手を辞めないほうがいいのでしょうか?」
などのご相談を数多く受けます。
もちろんこれには正解はありません。良い悪いではないからです。
最近も大手SIerにお勤めの方の何名かに、同じご質問を受けました。
ですが、おそらくこれに対する回答は1つしかないのだろうと思います。
すなわち
「どう生きたいですか?」
という問いです。
同じ会社で定年まで勤める覚悟と、今の仕事に面白さを感じているのなら、別に今のままでもいいと思います。
無理をしてスタートアップ・ベンチャーに行くことなど、とてもおすすめできません。
ですが、40歳を過ぎて、家族もあり、家も持っている状態で
「やっぱりスタートアップ」
という大きな冒険を伴う決断は、更にむずかしいのではないでしょうか。選択肢は更に限られてしまうでしょう。
逆に、20代、30代前半のうちにリスクのとり方を学んでおくのはとても良いことだと思いますし、なにより失敗したとしても多くの学びがあるに違いありません。
ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン氏も「職能の複線化を果たした労働者」いわゆるポートフォリオ・ワーカーになるためには、仕事の能力を育むことを目指して生きる必要がある、と言っています。※1
結局、充実した仕事と高い収入を得るには、企業から求められ続けるだけのスキルをもち、付加価値の高い労働を続ける他はありません。
「リスクを取る能力」もまた、貴重なスキルなのです。
こう言う話をすると、もちろん、ご相談に来られる方の中には「リスクを取らなくちゃダメと言うのはわかるけど、やっぱり怖い」という方も大勢いらしゃいます。むしろ、それが普通です。「全く怖くない」という人のほうがむしろ心配なくらいです。
ですが、そのような時こそ、良いキャリアドバイザーに相談してほしいと思います。
良いキャリアアドバイザーは、次の3点で、あなたの役に立つでしょう。
1.「リスクの中身」を直視できる。
「スタートアップは怖い」と一括りにしていては、いつまでもリスクを取ることはできません。
「あのスタートアップの内情は◯◯だ」「このスタートアップが強みとしている領域はマーケットが非常に拡大している」など、個別の事情を知ることで、リスクの中身を直視することができます。
2.自分自身の能力を客観的に把握できる
良いキャリアアドバイザーは企業との信頼関係を厚く構築していますので、アドバイザーを通じて様々な企業の経営者や採用担当者から適切なフィードバックを得ることができます。
また、自分自身のスキルや価値がどの程度なのか、ある程度客観的に判断することができるでしょう。
キャリアアドバイザー不在の場合、当事者だけでは本音のフィードバックはなかなか得られにくいのが現実です。
3.機械的なマッチングでは実現できない「自分に合う文化を持つ会社」を見つけることができる
良いキャリアアドバイザーは、年収や経歴などのスペックだけで会社を紹介することはしません。
優れたキャリアアドバイザーは、応募者と企業の両方の内情を知っているため、「この人はこの社風に合いそう」「この方はこの経営者と合いそう」という文化や相性と言った部分に踏み込んで提案をすることができます。
もし現状に満足せず、更に高みを目指して「リスクを取ることを厭わない」人生を選択するのであれば、若いうちにスタートアップ・ベンチャーで働くことをお勧めします。
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