筆者はメッチャクチャにメシが好きである。普段はあまり美味しいお店の情報については書かないようにしているのだけど、たまにはレストラン紹介をしてみようかと思う。
今回紹介するのは白金にあるラシェット・ブランシュである。
・客単価は昼なら3500円程度。夜なら7000円程度
・クオリティを考えるとメチャクチャ安い。飲食店の鏡。それでいて予約も取りやすい
・ある程度慣れてきたらアラカルトメニューがオススメ
白金にあるこのお店は、三田のコート・ドールのスーシェフ(二番手)が独立して経営されているレストランだ。
昨今の若い人は知らないかもしれないけど、三田のコート・ドールは日本フランス料理界の偉大な先達である。
1986年に開店されたこの店だが、元々は現在フランスの三ツ星レストランであるランブロワジーの共同経営者である斉須氏によって作られたという経歴を持つ由緒正しき名店である。
斉須さんの凄さについてここで語り始めると文字数がとんでもない事になるので、詳細は斉須さんの自伝でもある”調理場という戦場”に譲るが、兎にも角にも日本におけるフランス料理の黎明期における先人の偉大さをこれでもかというほど痛感させてくれる素晴らしき名著である。メシに興味がない人も、是非一読をすすめる次第である。
ただ古くからある名店がそうであるように、老舗というのはどうしても伝統を尊重しすぎるが故に、どうしても劣化せざるをえない部分がある。
コート・ドールも現在では値付の割にはそこまででも・・・みたいな皿がやや目立つ。諸行無常である。
だがそんな中で古き良きコート・ドールの旨さを現在でも再現しているとメシ狂いにも好評なのがこの店、ラシェット・ブランシュである。
僕がラシェット・ブランシュにでかけたのは2年ほど前の話になる。
特段期待せずに冬にこの店を訪れ、前菜にカキのカレーソース。メインに牛頬肉の赤ワイン煮込み。デザートにココナッツのブランマンジェを選び、その料理を食べた時にお世辞でも何でも無く衝撃が走った。
なんだこの死ぬほど旨い料理は!
まず前菜のカキのカレーソース。カキの表面を粉をつけて、強火でカリッと仕立てながら、その下にカレーソースを添えて、これでもかという完成度の高すぎるその料理には言葉を失う以外の何物でもない素晴らしさがあった。
旨い旨い旨すぎる。これ以上の表現のしようがない、完璧な前菜である。
その上で次に来る牛頬肉の赤ワイン煮込みが、前菜のカキのカレーソースよりも旨いのだから驚きだ。
多くの店で、基本的にフレンチやイタリアンは前菜の方がメインよりも旨い。
恐らく、前菜の方が色々と味付けの方向性をいじりやすいからこそだとは思うのだけど、多くのフレンチやイタリアンレストランのメインは本当に美味しくない。だからメインはマズくなかったら僥倖、美味かったら神、というのが御飯好きの共通認識だと思う。
その前提でモノを考えると、この店の牛頬肉の赤ワイン煮込みは奇跡の産物である。
旨いなんてもんじゃない。旨すぎるのである。ここまでソースにキッチリ方向性をもたせ、かつ赤ちゃんのほっぺたみたいに柔らかく仕立てているという現実にはどこのどんな貴族であれ、ひれ伏すしか他に選択肢がないだろう。
この神の二皿が続いた後にくるのが、天使とも悪魔とも言えるココナッツのブランマンジェである。
この一見、ただ白いだけのプリンが凶悪すぎるとしかいいようのない旨さを誇るのだからメシは飽きない。
「プリン~?へっ、そんな子供だましのデザートなんて不良のおれが食べるかよ・・・ウッ・・・うま~い!!!」と言った虹村億泰(ジョジョの奇妙な冒険 第四部の登場人物)の気持ちが完全にわかるというものである。
それぐらいにここのブランマンジェは旨い。いや、旨すぎる。
ちなみにこの三品の値段だが、ランチで訪れれば3000円程度で食べることができる(冬季限定)。
メシに3000円出せるかどうかはやや好みが別れるところではあると思うけど、僕からすれば3000円でこんなにうまいものが食えるだなんて奇跡としか思えない。
なおある程度食べ慣れてきたらコースではなく、是非ともアラカルトでの注文もおすすめである。何を注文しても基本的には美味しいので、メニューをみてグッときたものを頼めば問題ないだろう。飲み物の値付けも比較的良心的なので、美味しいワインと共に食事を楽しんで欲しい。
昨今流行りの盛り付けがきらびやかでオシャレな内装のお店とはやや方向性が異なるが、真に食事を愛する人なら絶対に気に入ってくれるはずのお店である。だってマジでうまいもん、このお店。
こういうお店があるからメシ趣味はやめられない。ぜひともこの幸せをあなたにも体験して欲しいものである。
(2025/7/14更新)
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