「継続は力なり」を実践出来ればなんて素晴らしいことか!といつも私は考えます。

鍛錬を積めば、何歳からでも人は天才になり、成果を上げることができるのです。

したがって、成功するために最も必要なのは「アイデア」や「知識」、「能力」ではなく、「ひたすら地道に続けること」であると確信しています。

 

しかし、多くの人は同時に、「継続は力なり」を実践することがいかに難しいかも知っていることでしょう。それは多くの場合、「途中でやる気が起きなくなって」「面倒になり」「どうにも体が動かず」継続できなくなるのです。

 

かく言う私も、「運動」や「資格取得」、「営業活動」など、多くの分野で挫折を重ねてきました。

 

でも、1つだけ10年続けている習慣があります。

実は「家計簿」だけはもう今年で10年継続しています。もちろん面倒くさいこともたくさん有りましたが、今では完全に生活の一部になっています。

 

何故続けることができたのか?と言えば、これは「ゲーム化」のお陰だと思っています。

 

 

よく考えると、ゲームってすごいですよね。1銭の得にもならないのに、ハマってやめられない。時間の無駄と知りつつ、続けてしまう。今ではものすごい大きさの市場があるわけです。「楽しいから当たり前じゃないか」と言う方もいらっしゃると思いますが、「なんで楽しいと思うのか」は大きな謎だと思います。

 

「ゲーミフィケーション」という言葉があります。つまらないことでも、ゲームにしてしまえば続けられるので、なんでもゲーム化してしまおう!という発想ですが、私はこの考え方はあまりピンときません。同じゲームでも面白いものと、つまらないものがあるからです。ゲームであれば無条件に面白い、とは言えません。

したがって、「ハマってしまう面白さ」の原因として、人のモチベーション継続のための要因が有り、その要因をうまくクリアすれば習慣化は容易であると言えます。

 

で、その要因とは何か。これは「フロー体験、喜びの現象学」という本の中で、著者のチクセントミハイ氏がいくつか触れていますが、最も重要と思われるのが「適切な目標設定」と「明瞭な目標と行為の適切性に関する即時のフィードバック」 です。

 

 

その要旨は3つ。

・自分の能力に対して高すぎず、かつ低過ぎない目標であること

・目標がはっきりしていて、わかりやすいこと

・自分がやっていることが、目標に向かって進んでいるかどうかすぐに分かること

 

ゲームはぴったりこれに当てはまります。個人的には、3番目の「すぐにわかる」ことが最も重要であると思います。やっぱり、やったことの結果はすぐに知りたいですよね。

 

私が家計簿をきちんと付けることが出来た理由は、「クレジットカードの引き落としで滞納が無いように、日々残高をチェックする」と、目的が明瞭で、家計簿をみればそれができているかどうか結果がすぐに分かったからだとおもいます。

 

物事を継続するには、「ちょっと頑張れば出来そうな気がする、わかりやすい目標」が必要で、「日々その人が頑張った進捗が分るようにする」ことがが重要。

これは個人だけでなく、組織において、部下がいる管理職にも必要な考え方である気がします。

 

 

 

◯Twitterアカウント▶安達裕哉人の能力について興味があります。企業、組織、マーケティング、マネジメント、生産性、知識労働者と格差について発信。