「グローバル化」という言葉が使われるようになって久しい。しかし、ほんとうに意味で「グローバル化」の意味をどれだけわかっているだろうか?

ドキュメンタリーや、ニュースで言われる「グローバル化」はもちろん一つの定義であるが、

個人的には最近、そういった学術的あるいはビジネスで使われる意味とは異なったものを「グローバル化」に感じる。

 

発端は相方が行っているAirbnbというサービスによって得られる、「様々な海外の人々とのシェアルーム」だ。

相方の家を事務所としても利用させてもらっている都合上、事務所に行くとほぼ毎日、外国人の旅行者の方がいる。アメリカ人、中国人、フランス人、タイ人、スペイン人…、ほんとうに様々な国の方に出会う。

そこで彼らの荷物を見、話し、真の「グローバル化」を感じたのだ。

 

何にグローバル化を感じたのか、それは、

 

「持っているものが、国によらずほとんど一緒」ということと、

「国籍によるカルチャーのちがいよりも、年令によるカルチャーのちがいのほうが、カルチャーギャップを感じる」

 

ということだ。

およそ、すべての国の人がパソコンを使い、スマートフォンを持ち運び、ネットや本などを調べて同じ場所に行く。

皆アニメやゲームが好きで、大学に行き、ブランド物を持ち、食べるものも似通っている。

 

もちろん私が見た人々は広い世界のほんの一部にすぎないのかもしれないが、それでも殆どの国の人が同じ様式で行動すること、同じものを欲しがることに対して

驚きの念を禁じ得ない。一昔前までは、このようなことはほとんど信じがたいことだっただろう。

確かに、世界は均一化に向かっているのだ。

 

 

故スティーブ・ジョブスはかつて世界中をバックパッカーとして旅していた。そして、彼は「グローバル化」について次の啓示を得たという。

 

”あれは本物の啓示だったよ。その時僕らはみんなローブを着ていて、入れてもらったトルコ・コーヒーを飲んでいた。そのコーヒーは淹れ方が他の地域と違うんだと教授はしきりに説明してくれるんだけど、

その瞬間に思ったんだ。「それがどうした」ってね。

トルコも含めて、どこの若者がトルコ・コーヒーのウンチクなんて気にするんだ?丸一日、イスタンブールを歩いて、そのあいだにたくさんの若者を見たよ。みんな、他の国の若い連中と同じものを飲んでいたし、

ギャップあたりで売っていそうな服を着ていたし、みんな、携帯電話を使っていた。他の国の若者にそっくりなんだ。つまり、若い連中にとっては世界はどこも同じ。そういうことなんだ。

僕らが作る製品も、トルコ電話なんてものもなければ、他の地域と違ってトルコの若者だけが欲しがる音楽プレーヤーなんてものもない。いま、世界は一つなんだ。”(スティーブ・ジョブス 講談社)

 

おそらくこれは当たっている。

 

グローバル化なんて、気負う必要はない。とうの昔に我々はグローバル化しているのだ。

 

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安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
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(2025/6/2更新)