会社の繁栄は、良い人材を獲得できるかどうかに大きく左右される。したがって、企業にとって良い人材を獲得できるかは死活問題である。
どうしたら一流の人を獲得できるのか、私は様々な会社において採用の面接をしながら、いつも考えていた。
もちろん、一流の人を獲得するためには「一流の人」とはどのような人なのかをよく知らなければならない。もっと突っ込んで言えば、「一流と二流の人とを分かつものとは何か」を定義する必要があった。
そこで私は、様々な書籍を当たり、多くの会社の人事にインタビューを行い、経営者に「成果をあげる人物はどのような人物か」を聞き、「一流と二流のちがい」を明らかにするよう努めた。
そして現在は「一流」には条件が三つあると考えている。
1.自ら目標・基準を設定できること
自分で目標や基準を設定できない人物は、一流ではない。自分が目指す到達点やなすべきことを自分で決められる人が、いくら払ってでも会社に来て欲しい人物であることの第一条件である。
具体的には、
「現在、どんな目標があるか?」
「現在、どのような基準を設定しているか?」
という趣旨の話を聞く。
2.高い目標・基準を設定していること
私であるからこそ、この基準を設定している、と胸を張って言える人物が一流である。今は未熟であっても、高みに上り詰めたい、世界に誇れる仕事したい、そのように言い切れる。
自分には何かを成し遂げられる、成し遂げたい、そのように思考する人物が一流である。
そのためには、
「それは、目指す価値のあることなのか?」
「どのくらい価値あることなのか?」
という趣旨の話を聞く。
3.何が何でも、目標を達成する
一流の人物は、諦めない。自分で決めたからこそ、自分に妥協せず、目標を達成するまでどんな犠牲を払ってでもやり続ける。
彼には一流たる美学がある。他者には必ずしも厳しいわけではない。優しさも持っている。しかし、自分に対しては徹底して容赦しない。妥協は自殺に等しい。
目標や基準は彼にとって神聖なものなのである。
そのためには、
「目標を達成したか」
「困難にどう立ち向かったか」
を教えてもらう。
もちろん上の三つの条件だけで採用することはない。
しかし、数々の組織で「一流」と呼ばれる成果を出した人々を見れば、彼らがほぼ一様に上のような特性を身に着けていると感じた。
一流と二流を分かつものは、スキルでもない、学歴でもない、弁が立つかどうかでも、身なりが良いかどうかでもない。そう言った瑣末なことではなく、彼の目標・基準に対する美学と矜持こそ、一流と二流を分かつ唯一のものである。
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第6回目のお知らせ。

<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>
第6回 地方創生×事業再生
再生現場のリアルから見えた、“経営企画”の本質とは【ご視聴方法】
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当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。
【今回のトーク概要】
- 0. オープニング(5分)
自己紹介とテーマ提示:「地方創生 × 事業再生」=「実行できる経営企画」 - 1. 事業再生の現場から(20分)
保育事業再生のリアル/行政交渉/人材難/資金繰り/制度整備の具体例 - 2. 地方創生と事業再生(10分)
再生支援は地方創生の基礎。経営の“仕組み”の欠如が疲弊を生む - 3. 一般論としての「経営企画」とは(5分)
経営戦略・KPI設計・IRなど中小企業とのギャップを解説 - 4. 中小企業における経営企画の翻訳(10分)
「当たり前を実行可能な形に翻訳する」方法論 - 5. 経営企画の三原則(5分)
数字を見える化/仕組みで回す/翻訳して実行する - 6. まとめ(5分)
経営企画は中小企業の“未来をつくる技術”
【ゲスト】
鍵政 達也(かぎまさ たつや)氏
ExePro Partner代表 経営コンサルタント
兵庫県神戸市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。3児の父。
高校三年生まで「理系」として過ごすも、自身の理系としての将来に魅力を感じなくなり、好きだった数学で受験が可能な経済学部に進学。大学生活では飲食業のアルバイトで「商売」の面白さに気付き調理師免許を取得するまでのめり込む。
卒業後、株式会社船井総合研究所にて中小企業の経営コンサルティング業務(メインクライアントは飲食業、保育サービス業など)に従事。日本全国への出張や上海子会社でのプロジェクトマネジメントなど1年で休みが数日という日々を過ごす。
株式会社日本総合研究所(三井住友FG)に転職し、スタートアップ支援、新規事業開発支援、業務改革支援、ビジネスデューデリジェンスなどの中堅~大企業向けコンサルティング業務に従事。
その後、事業承継・再生案件において保育所運営会社の代表取締役に就任し、事業再生を行う。賞与未払いの倒産寸前の状況から4年で売上2倍・黒字化を達成。
現在は、再建企業の取締役として経営企画業務を担当する傍ら、経営コンサルタント×経営者の経験を活かして、経営の「見える化」と「やるべきごとの言語化」と実行の伴走支援を行うコンサルタントとして活動している。
【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
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(2025/7/14更新)
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(Photo:heather buckley)