仕事柄、わたしは人の自慢を聞く機会がとても多かった。人が自慢することは本当に様々であり、
多いのは「お金」、「地位」、「仕事の実績」、「交友関係」など。
また、人によって「学歴」、「出身地」、「家族」、「知識」など、ほんとうに多種多様だ。
また、経験的に地位が高い人、経営者は自慢が好きな人が多い。社内では控えているのだろうが、その反動で社外の人にはつい承認欲求をむき出しにしてしまうのだろう。
だが、一般的に、自慢は嫌われる。
自慢が嫌われる理由はいくつかあると思われるが多くは次のような理由だろう。
- 嫉妬
- 見下される感覚
- 話を聞かない
上司や先輩の「昔語り」にうんざり、という新人もさぞかしたくさんいるだろうと推測できる。
また、自分の持っていないものを持っている人に対する妬みは非常に強い負の感情であるため、そう言った感情を引き起こす「自慢」は聞きたくない人が多いのだろう。
だから、自慢はやめたほうがいいですよ、と言われる。
だが、ここから少し考えてみよう。
実は「自慢を聞くこと」は悪いことばかりとも言えない。
例えば自慢が嫌だ、という人も多いが、私はその人の価値観がわかるので自慢してもらったほうが嬉しい。何に重きをおくのか。何に価値を感じるのか。そういったことを知るためには自慢ほど良い情報源はない。
私は部下に営業を指導するとき、「とにかく、相手に自慢させなさい」と指導していたが、それは相手を理解する近道だからだ。
自制心が非常に強く、自慢を全くしない強者もたまにいたが、かえってそれは人間らしくないので、付き合いづらいことも多い。
また、自分に向けて自慢をしてくれるのは、一種の信頼の証でもある。普段そんなことを言わないような人が、自分に向けてポツリと自慢をしてくれるのは、一種の快感ですらある。
また、「自慢ばかり」という人も、見方を変えればとてもわかりやすい人であり、「承認」と「自信」が与えられればよく働いてくれる。
お互いに人間なんだから、自慢くらい聞こうよ。
そういったことが言える付き合いも悪く無いと思うのだが、どうだろうか。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
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