5223070403_a26a1dee79_z現状の採用面接、特に面接官の質問の質についてはかなり多くの課題がある。例えば、こんな質問だ。

「あなたの強みは何ですか」

仮にあなたが求職者としたら、あなたはどう答えるだろうか。

 

実際には、学生や若手の求職者からはこんな回答がある。

「私の強みは、粘り強く物事を最後まで行うことです。例えば私が企画したプロジェクトにおいて、最初はなかなか結果が出ませんでしたが、諦めずに周りを巻き込んで最後までやり通しました。その結果、◯◯という大会で、準優勝出来ました。」

 

こういった回答では、あまり仕事の資質や適性を判断する材料にはならないことがわかる。中には「こんなテンプレート通りの回答をする応募者は欲しくない」という採用担当者もいるかもしれない。

 

だが、その指摘は的はずれである。この回答は「回答する側」の問題というよりはむしろ、「質問する側」の問題なのだ。

なぜなら、「強みは何ですか」という質問があまりにも曖昧で、かつどのような意図を持って質問されているのかがわかりにくいからだ。

果たして面接を受けている相手はこれに対してどう答えればよいのだろう。

「粘り強いです」という回答?

「経理スキルが高いです」という回答?

「友だちが多いです」という回答?

 

「強み」は、性格的な強みを聞かれているのか、スキルを聞かれているのか、実績を聞かれているのか、何を聞かれているのだろうか。この質問だけでは判断が難しい。

しかも、「なぜ強みを聞くのか」がわからないので、どのような回答が面接者にとって望ましいのか、あまりにも情報が少ない。

 

回答に筋が通っていれば良い、という面接者の方もいるかもしれないが、それであれば「強み」などという曖昧な質問ではなく、単に経歴や経験を説明させればよいはずである。

つまり、これは「下手な質問」の代表格である。他にも現場で見かける下手な質問は数多くある。

 

「印象に残った出来事を教えて下さい」(なんでそんなことを聞くのか?)

「うちは第一志望ですか?」(第一志望、って言って欲しいのかな?)

「仕事は楽しめる方ですか?」(はい、以外の回答は無いだろう!)

「自分はよく勉強する方だと思いますか?」(勉強しないという人がいるのだろうか?)

 

 

 

では、面接官はどうすればよいのだろうか。

役に立つ回答をして欲しければ、「質問の意図」を相手に知らせることだ。インタビューをするときは、必ず「質問の意図」を伝えていた。

精度の高い回答を受けたいなら、当然の配慮である。

 

「あなたが、ウチでうまく働けるかどうか、仕事の何に重きをおいているのか知りたいので、今までに印象深い仕事のエピソードを教えて頂いていいですか?」

という質問のほうが、

「印象深い仕事を教えて下さい」

という質問よりも精度の高い回答が来ることは予想がつく。

 

面接官は、応募者に質問の意図を伝えないことが多い。まるで取り調べである。

「なぜあんな質問をしたのか」と面接の後に聞くと、「◯◯」というように回答する人が欲しかった、という。

気持ちはわからなくはないが、これはほとんどクイズである。そんな面接では何もわからない。

 

面接においては、「質問の意図」を相手に知らせるのはほんとうに大事だ。さもなくば、「なぞなぞ」を相手に答えさせているのとほとんど同じである。

「雇用のミスマッチ」は、面接の段階からすでに始まっているのだ。

 

 

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野村総合研究所に新卒入社後、証券総合バックオフィスシステムやオンライントレードシステムなどの開発に従事。
その後、8 Securities(現SoFi Hong Kong)へ出向し、日本人唯一のエンジニアとして国際的なプロジェクトに携わる。
BOOSTRYでは信託銀行向けSaaSの立ち上げと成長を牽引。
WiseVineではCTOとして開発組織を30名規模に拡大し、プロダクト開発を推進。
2025年4月よりワークワンダース株式会社CTOに就任。AI活用を中心とした開発支援をリードする。


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(2026/01/19更新)

 

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