Tachinomi立ち飲み、という業態が増えているとのこと。サントリーのWebサイトにもあるが、最近では立ち飲みも「オッサン臭い」イメージではなく、多様化している。また、ゲーム業界も、主流は据え置き型ゲームではなく、携帯端末でちょっとした合間に短時間で行うソーシャルゲームが主流となった。任天堂の不振はその現れだろう。

 

テレビ離れが進んでいる、ともいわれている。特に若い世代に顕著だとのこと。テレビのリモコンが出現した時は、他局にチャンネルを変えさせない工夫をいろいろ行ったテレビ局だったが、いまはYoutubeやSNSなどの他メディアに視聴者を奪われないために躍起になっているのかもしれない。

 

これらすべての現象には、共通する要素がある。「人がますます飽きっぽくなっている」という事実だ。

 

 

「活字離れ」も指摘されてれて久しいが、実際はインターネット上の情報の殆どは活字である。インターネットの利用時間は減っていない。実際は活字を離れているのではなく、本のように、「集中力と時間を要する活動」が敬遠されているのだ。

別にこれが悪いと言っているわけではない。ただ、なぜこういうことになっているのか、については少し考えてみてもいいだろう。

 

 

一つ、考えられるのは、「おもしろい」ということに対する感覚が鈍くなっているということだ。言い換えれば、「真剣に楽しめるものが減っている」ということではないか。

 

本質的には、「ちょっと見て、ちょっと楽しむ」や「ちょっとやってみて」などは、いわゆる『暇つぶし』の範疇に入ると私は思う。『暇つぶし』は快楽であり、疲れを癒す効果はあるが、「心から楽しむ」ことであったり、「新しいものを生み出すための心の栄養」にはなりにくいのではないか。

 

そうではなく、ゲームでもなんであっても「真剣に」「時間をかけて」「最初辛くてもやってみる」ということによって、思いがけない楽しさや、奥深さを発見できる。よくわからない抽象画も、最初つまらなくても「何が面白いのかを真剣に考えて楽しむ」ことをすれば、新しい世界が見えてくるに違いない。

 

「難解な古典」も、最初から「難しいし、よくわからないから」という理由で敬遠せず、「とっつきにくい本読みこなせるようになったこと」の楽しさが想像出来れば、飽きずに続けられるようになるのではないだろうか。

 

楽しいと思っていることをしている時、意図して自分に問うようにしている。「果たしてこの活動は、単なる暇つぶしなのか?それとも真の面白さを得られる活動なのか?」

暇つぶしの時間が多ければ、人生は「暇つぶし」で終わる。「苦しさ」と「面白さ」はほぼイコールであることに気づき、「面白さ」を追求する時間を取れば、人生は面白いものになろう。

 

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借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。

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・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる

3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)