22587379323_6fd67e1103_zある研究者と「コミュニケーション能力」について話した時のことだ。

彼は言った。

「広義でのコミュニケーション能力がこれほど重要になった時代は今までになかったし、今後コミュニケーション能力はもっと重要になる」

「なぜ?」

「その前に、コミュニケーション能力とは何か、という話がある。」

私は答えた。

「人の気持をくんで話したり、行動したりする能力と思っているけど」

「それは、コミュニケーション能力のほんの一部を表しているにすぎない。」

「んー、よくわからないな」

「コミュニケーション能力の本質は、人のつながりを作り、影響を与える力だからだよ。コミュニケーション能力の高い人は他者への影響力が大きい人、ということになる。」

「例えば?」

「例えば、いうことが分かりやすかったり、メッセージ性の強い言葉を使える人は、コミュニケーション力の高い人だ。他の人に何らかのアクションを促せる。

例えば一般人でもTwitterのフォロワー数が10万、20万という人がいる。彼らはコミュニケーション能力の高い逸材だ。

もう少し拡張すれば、皆が喜ぶものが作れたり、実際にあったことのない人のニーズを汲めたりなども全て、コミュニケーション能力の高さの証といえる。」

「なるほど、そうかもしれない。」

「学者の世界も実はコミュニケーション能力が必要だ。今、価値ある研究は一人で完結させることが難しくなっているからね。皆の興味があり、インパクトの大きいテーマを考えられるかどうか、これも広義でのコミュニケーション能力と行っても良いんじゃないかな。」

「面白い」

「そこで改めて「今後重要な能力」とは何かを考えてみる。もちろん今までもコミュニケーション能力は一貫して重要だったけど、一人の人がつながれる人数が限られていた世界では、個人のコミュニケーション能力の差がそれほど増幅されなかった。」

「うん」

「ところが、この世界、一人がつながれる世界が際限なく広がっている今、単純作業はコンピュータが代替し、ある程度高度な作業もAIがこなせるようになるかもしれない世の中、記憶力や問題処理能力はむしろ個人間の差が小さくなる。

最後に残るのは何か。人間に「価値あり」と思わせるクリエイティブな能力、要は、「人のつながりをつくり、インパクトをもたらす能力、つまりは、コミュニケーション能力にほかならない。

コミュニケーションを媒介する手段は言葉にかぎらず、絵、データ、ソフトウエア、文章、物、など多岐にわたる。それらをつなぐのはwebだ。

「表現をする人」が、もっと重要な存在となるんだ。」

 

 

社員にコミュニケーション能力を要求する企業は無くならない。いや、むしろ増えている。大学入試もAO入試枠の拡大などコミュニケーション能力重視となりつつある。

それは、個人のコミュニケーション能力を際限なく増幅する装置、webと媒体の発達が背景にあるのかもしれない。

 

 

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(Alan Levine)