最近は人事評価の季節のせいなのか、「あいさつ」に関する話をよく聞く。
「あいさつは大事です」 私たちは、子供の頃からそう習う。
「おはよう」からはじまり、「こんにちは」「いただきます」「こんばんは」「さようなら」 「おやすみなさい」まで、あいさつは一言で人間関係を円滑にすることのできるフレーズだ。
だからあいさつは「最もコストパフォーマンスが良いコミュニケーション手段の一つ」だ。
人間関係を多少なりとも重視する人であればこの事を知っている。
多くの会社において新人の評価基準の1つに 「挨拶がきちんとできる」 と含まれていることも、あいさつのコストパフォーマンスが図抜けて良いことの一つの現われだろう
でも面白いことに、世の中にはあいさつをしない人が結構いる。
特にこれは新人に限ったことではなく、組織のトップに居る社長ですら「おはようございます」といっても何も返事がないことなどザラだし、同じマンションの住人同士が出会っても何も言わない人も多い。
だが、あいさつをする人からすれば、
「もったいないなあ、なんでだろうなあ」
と思うだろう。
場合によっては
「失礼な人だなあ」
と思うかもしれない。
実際、たまにお節介な人がいて「挨拶しなさい」と強制するのを見かけるが、わかってもらえることは少ない。
だがもちろん「あいさつ原理主義者」、すなわち「あいさつをしない奴は屑だ」と放言するような、あいさつを強制することに全く意味は無い。
コミュニケーションの強制と権威の誇示は、時間の無駄だ。
あいさつをしない人々にとって、「あいさつは苦痛」であり「してもしなくても良い物」である。よく言って「面倒くさい儀礼」だ。
一度、上司が部下に「お前はなぜ挨拶できないんだ」と聞いていたのを目撃したが、その人の回答は
「あ、忘れてました」
だった。彼はまた
「あいさつを返さない人も多いので、特に意識するようにしていません」
とも言った。
別の人は
「なんか、上下関係を強調するためにあいさつを要求されているような気がして、嫌だ」
と言った。
「部長は自分からは絶対に挨拶しないんです。あいさつをさせることで、権威を誇示しているんじゃないですか」
という意見もあった。
考え方は人それぞれなので、これ以上はあまり踏み込む必要はないと思うが、個人的に妥当だ思うのは 私の先輩だった方の意見だ。
「人間関係は、残念ながらデフォルトでは「敵」だから。」
「敵だから?」
「挨拶して味方を増やしてるんだよ。」
「そんなもんですかね。」
「そんなもんだよ、とりあえず適当に挨拶しとけ。損はしないから。」
そんなもんでいいのだろうか、と思ったが、今のところこれは有効だ。
(2026/4/30更新)
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