会社員ならば一度は考える「なぜ我々の給料はこんなにも安いのか?」

その理由を5つのコラムをヒントに冷静に考えてみよう。

 

あなたは会社員の給料の仕組みを本当に理解しているか?

「会社員は稼げないよ」と言った経営者の話。

「でも、給料を上げようとする時、君が勝負しているマーケットは、「社内」だろう?要するに、「他の社員より仕えるやつ」であれば、給料を上げてもらえる。」

「否定はしません」

「ま、そうすると小さい世界での競争ってわけだ。でも、そんな小さな世界で勝ったところで、得られるものはわずか。わかるでしょ?」

あなたの給料の上限は、あなたの絶対的な能力で決まるわけではない。ましてや労働時間などでは決してない。

 

あなたは儲かる場所で働いているか?

「給料を上げる方法」について

もし、あなたが「給与が上がらない」と悩んでいるであれば、それはあなたのスキルが低いのではなく、あなたが頑張っていないのでもない。単純に言えば「儲からない会社と業界」にいる可能性が最も高い。

同じくらいのスキルや能力であっても、業界が違えば給与が倍程度違う、ということは普通だ。

要するに「個人の力」は給与に与える影響は小さいのだ。いくら頑張っても、自分が在籍している業界がダメであれば、給与は増えない。

儲からない業界で競争しても、それは少ないパイを奪い合うだけ。

 

あなたはお金の話をストレートにできるほど真摯に働いているか?

中途採用面接で、志望動機を聞かれて「もっと給料が欲しかったからです」と回答した人がいた。

役員は、「お金がほしいから転職、それだけですか?」と聞いていたが、それに対する返答は

「一番はそれです、でも、もちろんそれだけではないです。もちろん面白い仕事がしたい、ということもあります。でも、仕事はどちらにしろ一生懸命やります。だったら給料が高いほうが良い、と思っただけです。」

真摯に働く術を知っていればお金の交渉をシンプルに行うことができる。

 

あなたは「年功序列」と「終身雇用」を信じすぎていないか?

いまの新卒は「年功序列」と「終身雇用」を選ばないほうが良い、という話。

「そして、これからの時代、給与は「会社にあげてもらうもの」ではありません。」

「では、どう考えれば良いのでしょう?」

「給与は、自分と会社の取引の結果です。力をつけた人が高い給与を得る。単にそれだけの話です。」

「では、どんな会社に就職したら良いですか?」

「単純です。旧来の安定した会社ではなく、「成果」できちんと支払いを受けることができること、生産性の高い会社で働くこと、そしてなによりチャンスがたくさんある成長産業で働くことです。」

もしあなたが「年功序列」と「終身雇用」を破綻しない会社があれば、それは宝くじにあたるようなものである。

 

「貢献」を中心として仕事の成果を見ることできているだろうか?

学生の「なぜ管理職は給与が高いの?」という疑問に回答した管理職の話。

「自分一人でできる仕事」であれば、貢献の範囲は「その人のアウトプット」が最大値です。

でも「人を動かせる人」であれば、貢献の範囲は「組織のアウトプット」が最大値になり、個人が出力できる貢献とはケタ違いの貢献になります。

多くの人を動かすことができる能力そのものが、成果や直結し、高く評価される。

 

以上、5つのコラム参考になっただろうか。会社員の給料は、多くの場合その人の能力ではなく、あなたが置かれている環境で決まっている。

次回は「年収アップしたいと思ったら、読んでおきたい記事5選」につづきます。

過去の振り返り記事一覧

 

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【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
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(2025/6/2更新)