暗記力「暗記するための勉強」は最近では嫌われているらしい。おそらく「つめ込み教育」とセットで批判されているのだろうと推測するのだが、考える力のほうが暗記するということよりも大事であると主張する人が多い。

しかし、実態はそうではない。実は「暗記」があってはじめて、「考える力」や「その他のクリエイティブな力」が養われる。

 

数学の問題を解くときに、「考える力」はもちろん必要である。ただし、「定理」や「いくつかの基本的な解法」を暗記しているという前提だ。

クリエイターが広告を作るときに、「創造する力」はもちろん必要である。ただし、「以前に見たスバらしい作品たち」や、「Photoshopなどのツールの使い方」を暗記しているという前提だ。

ピアニストがピアノをひく時、「表現力」はもちろん必要である。ただし、「曲」や「鍵盤の位置」などを暗記しているという前提だ。

サッカー選手がサッカーをするときに・・・

 

 

くどいのでもうやめるが、何かしらの成果をあげる力はすべて、「暗記」を前提としている。そして、この暗記のレベルは「一夜漬け」のレベルではない。一夜漬けなど、1周間も経てば忘れる。それは「本気でする暗記」ではない。

本気でする暗記は、繰り返し、数多くの修練を通じて「意識しなくても思い出せる」レベルの暗記である。

 

 

意識しなくても思い出せる、という状況になった時、はじめて人間はその知識を「使いこなせる」レベルになったということである。

「暗記」が悪いのではない。「暗記すること」のほんとうの意味がわからないまま、ひたすら暗記を求められることが悪いのだ。

 

 

これで本の読み方も変わる。「この本いい本だな」と思ったら、それを何回も読んで、中身を頭に入れてしまおう。

「身につく」という言葉はいい言葉だ。本を読んで、身につく。まさに言い得て妙。

 

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借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。

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・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう

【登壇者紹介】

安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00

参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください

(2025/6/2更新)