どうもこんにちは、しんざきです。

最近自宅でkindle端末を導入しまして、物理本で埋まった本棚を整理しながら子どもたちと漫画を楽しむ生活を送っています。

子どもと漫画の話で盛り上がれるの、楽しいですよね。

 

今は長男が黙々とDr.Stoneを読んでいる一方、長女と次女は二人そろってゆるキャン△にハマってまして、りんが好きだなでしこが好きだと激論を戦わせていました。ちなみに私自身は美波先生ごひいきです。

 

さて。

今日は、最近読んで「面白ぇ!!!!!」ってなった漫画について軽く全力推しをさせて頂いて、未購入の皆さんの指をついうっかりポチらせることを目標に記事を書きたいと考えているのですが、何の話って「葬送のフリーレン」です。

Twitterで見かけて面白かったんで購入してみたらこれが大当たり、脳が溶けるかと思うくらい優しい面白さを味わえたんですよ。

 

「葬送のフリーレン」は、山田鐘人先生原作、アベツカサ先生作画のファンタジー作品でして、一話・二話はweb上で無料で読めるので是非読んでみて頂きたいのですが。

ネタバレが大きく問題になるような作品ではないにせよ、ここから書く内容にはどうしても多少は作品中の展開の話が混じるので、もし上の二話を読んだ時点で「面白い」と思った人は是非単行本をポチって頂いて、読み終わった後にまた戻ってきて頂ければと思うわけなのです。損はさせません。

 

***

 

「葬送のフリーレン」は、一言で言うと「優しい無常観」とでも言うべき、不思議なテイストを纏ったファンタジー物語です。

 

物語は、魔王を倒して王都に凱旋する、4人の冒険者の姿を描くところから始まります。

ややナルシストな勇者ヒンメル、酒飲みで生臭坊主扱いされている僧侶ハイター、武骨なドワーフの戦士アイゼン、そしてエルフの女魔法使いのフリーレン。

 

魔王を倒して平和な時代をもたらしたヒンメル一行は、50年に一度の流星群を4人で見た後、再びの再会を約して別れます。

ここから、タイトル通り、物語はフリーレンの視点になりまして、いきなり「50年」という時間が経ちます。

 

多くのファンタジー世界観と同様、この世界でもエルフは長命種であって、50年という時間はフリーレンにとってはほんのひと時のことでしかありません。

一見少女のように見えながら、フリーレンは1000年以上の途方もない時間を過ごしているのです。しかし、当然のことながら人間のヒンメルやハイターにとっては50年というのは長い長い時間であって、再び出会った時にはヒンメルは既に老人になってしまっています。

 

「魔王を倒す旅」ではなく、「旅が終わった後」の世界を描写する物語は最近ちょくちょく見る感覚ですが、「葬送のフリーレン」は更にそれに加えて、「長命種とそうでない種族の時間の隔たり」というものを正面からテーマに据えています。

自分は長く生きるが、他の種族はそうではない。

それは、フリーレンにとっては「関われば関わる程別れが増える」ということを意味します。同じ時間を生きることが出来ない。

 

この漫画の特徴として、普通に考えれば悲壮なテーマを主題にしているのに、それが重たすぎないというか、決して軽く扱っているわけではないのにじめじめとしていないんですね。

見ようによってはみんなドライで、けれど温かくて、優しい。

 

ヒンメルにせよハイターにせよアイゼンにせよ、文句も言えば皮肉も言うものの、仲間を心底大事にしています。

ある意味では達観していて、自分の死を当然のこととして受け止めていて、それをフリーレンに負わせようとは決してしない。

 

けれど、ヒンメルやハイターとの別れをきっかけに、今まで人と関わろうとしなかったフリーレンは、「私はもっと人間を知ろうと思う」と、むしろ積極的に人との関り、人との繋がりを求め始めるのです。

(出典:葬送のフリーレン)

この辺、しばしばみられる「長く生きるが故に、数々の別れを経験して人と強く関わろうとしなくなってしまった」長命種のキャラクターと真逆なんですよね。

むしろフリーレンの場合、最初は周囲に対する関心自体をそれ程もっていなかった。けれど、ヒンメルとの別れで「なぜもっと知ろうとしなかったんだろう」と後悔して、いつか必ず訪れる別れを承知の上で、逆に人と関わる道を選んだ。

 

「愛の反対は無関心」という言葉通り、好意と興味はほぼ同値なわけですが、これはおそらく初めてフリーレンの中に芽生え始めた好意の萌芽。

「葬送のフリーレン」は、ある意味ではフリーレンの成長物語であって、「魔王を倒す」という旅が終わって初めてフリーレンが成長し始めた、というお話でもあるのです。

 

フリーレンは、魔法を収集する度の途中、まだ存命だった僧侶ハイターを訪ねます。

ハイターは戦災孤児の少女フェルンを引き取って育てており、魔法使いの素養があるフェルンを弟子にとるようフリーレンに頼みます。

当初は断るフリーレンですが、ハイターの作戦と紆余曲折もあり、結局フェルンと二人、共に旅をすることになります。

 

定命のフェルンと、長命のフリーレン。一度は命を捨てようとしてハイターに助けられたフェルンと、長い長い命を持ちながら人と関わる道を選んだフリーレン。

二人の魔法使いの少女が始めた旅が、この「葬送のフリーレン」という物語の本編になります。

「二話」という区切りはまさに絶妙で、まさにここから二人の旅が始まる、というところで物語は一回途切れます。

 

是非、皆さんにもフリーレンとフェルンの旅の行方を追ってみていただきたいと考えるばかりです。

 

で、ここからは、物語の中での「しんざき的大好きポイント」を列挙していきたいと考える次第なのです。

 

***

 

「葬送のフリーレン」のいい味を出しているポイントは山のようにあるのですが、私が特に強調したいのは以下のようなポイントです。

 

・旅を通して垣間見ることの出来る、ヒンメルたち勇者パーティの中で培われていた信頼と絆
・時間経過というギミックを実に巧みに使った物語
・要所要所で登場する時間経過のショットと、その中で大概何かに埋もれているフリーレン
・案外毒舌なところのあるフェルンとフリーレンの関係の発展
・滅茶苦茶かっこいいお爺ちゃんになっているハイター
・物語に出てくるキャラクターにいい人が多くてほっこりする
・とにかくフリーレンが非常に可愛い(フェルンも)

 

簡単に説明してみます。

 

フリーレンとフェルンの旅は、基本的には「魔王を倒す為のヒンメルパーティの旅」をなぞるように進んでいきます。

その要所要所で、例えばヒンメルたちの過去の事績を振り返ったり、あるいは旅でのやり残しを片付けたりもするんです。

 

その中で読者とフェルンが目にするのは、とにかく強力なヒンメルパーティの信頼と絆。

例えば、とある村を荒らしていた魔族の幹部を、当時とどめを刺せなかったヒンメルパーティは封印せざるを得ませんでした。

しかしヒンメルは、引退した後もちょくちょくその封印の様子を見ていて、全然顔を見せないフリーレンを「薄情だ」と言いつつ、「でも、村を見捨てる程薄情ではない。封印が解けるころにはやってくる」と、フリーレンの来訪を確信していたのです。

そしてヒンメルの確信通りに、封印を解いて魔族を打ち倒そうと村を訪れるフリーレン。仲間同士の無言の絆。このエピソードめちゃ好きなんですが、10年共に旅をした4人の間の絆というものを、またフェルンも敏感に読解するんですよね。

 

ここでもう一つ上手いのが、「時間経過」というギミックを上手く使った物語。

80年前には猛威を振るった魔族の幹部も、強すぎたが故に人間の研究対象になってしまい、凶悪だった魔法は今では「一般的な魔法」になってしまっています。この辺、技術の発展がモンスターを型落ちさせる過程、という感じで非常に描写が上手いんですよ。

ああ、シリーズの1作目で強力だった敵が、2作目で雑魚として出てくるのこんな感じなんだろうなー…とか思ってしまうわけです。ある意味では、これも時間経過の悲哀です。

 

ヒンメルたちとフリーレンの絆、それを読み取るフェルン、というシーンでいうとこんなのもとてもいい感じでして、

かっこつけたがりのヒンメルを何故か嬉しそうに微笑みながら罵るフリーレンと、それを後ろから見つめるフェルン。

このシーンも滅茶苦茶可愛いと思うわけなんですよ。とにかくこの空気感というか、さり気ない視線の描写とかめちゃ上手い。

 

一方、時間経過という側面にはもう一つポイントがありまして、この漫画、一話で数年とか数十年とか、結構ダイナミックに時間が経過するんですが、その際アイキャッチのように流れる「時間経過ショット」がとても素敵なんです。

 

例えば一話での時間経過シーンなんですが、フリーレンがミミック(宝箱を擬したモンスター)に飲まれそうになってるショット、これヒンメルたち4人での思い出話にも出てきた「ミミックに食われかけてた」という話の再現なんですが、

この後も、どの時間経過ショットにも大抵「フリーレンが何かに頭を突っ込んでぶっ倒れている」ショットがあるんですよね。

本の山に埋もれたり、草むらに埋もれたり。魔王を倒した英雄の一人でありながら、どこか抜けているところのあるフリーレン。

 

フリーレンはクールで不愛想のように見えて案外子どもっぽいところもありまして、そんな側面も重要な魅力の一角になってると思います。蒼月草見つけて「むふー」って言ってるショットめっちゃ好き。

フリーレンの意外な側面は「フェルンとフリーレンの関係」でも語られるところでして、朝が弱くてだらしないフリーレンをお世話するフェルンが、「これ私完全にお母さんですよね」とか言い出すところも非常に可愛い。

フェルンとフリーレンの間でもやっぱり時間間隔の隔たりはあるわけで、時にフェルンに怒られながら、それでも少しずつお互いを理解し合っていく二人の関係の発展は「尊い」の一言でしか言い表せないものです。

 

あと、ヒンメルやハイターはじめ、出てくるキャラに「味のあるいい人」が多いことも特徴的でして、サブキャラ群もとても魅力的です。

モブキャラにすら魅力がありまして酒場でスイーツについて自慢気に教えてくれる荒くれたちのシーンめちゃ好き。

フェルンに内緒で何かを買いにいくフリーレン。

心配でこっそり着いていきつつ、意外な展開に驚くフェルン。

お互いを理解し合おうとするフリーレンとフェルン、これも素晴らしい名エピソードです。

 

アイゼンもヒンメルもかっこいいんですが、一見「生臭坊主」とののしられるハイターもめちゃかっこよくて、フェルンに魔法の指導をするフリーレンを優しい目で見守るハイターとかもうイケメンおじいちゃん過ぎだろとか思うわけなんですが、皆さん読んでください是非。

「あなたはやはり優しい子です」とか、「勇者ヒンメルならそうしました」とかもう超しびれる。

 

***

 

ということで、長々と語って参りました。

とにかく私が言いたいことは、

・葬送のフリーレンめちゃ面白いしまだ始まったばかりだから簡単に追いつけるしフリーレンもフェルンもめちゃ可愛いしハイターめちゃかっこいいから皆買おうぜ!!!!!!

ということだけであって、他に言いたいことは特にありません。よろしくお願いします。

 

今日書きたいことはそれくらいです。

 

 

 

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【著者プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

ブログ:不倒城