「批判」は取り扱いが難しいが、うまく使えば建設的な議論ができるので、政治、創作物、あらゆる主張に至るまで、「作法に則った批判」は、歓迎すべきものである。

また、「批判をするならば代案を」という方がいるが、それは些か狭量である。批判する行為と代案を出す行為は全く別物だ。素人がプロを思いつきで批判しても構わない。
もちろん、批判を受けた側はそれを受け入れるかどうかは自由に決めて良い。全く聞く耳を持たないのも批判に対するひとつの態度であるし、素直に受け入れるのもまた一つのあり方だ。
しかし「企業の内部における批判」は少し事情が異なる。
企業の内部において、誰かの案を批判したり、上司を批判することは構わないのだが、そこに「代案」がない場合は殆どの場合、その批判を行っている人物は無能とみなされる。
なぜ事情が異なるのだろうか。
それは、「批判をしている人物」が会社内部の人間、すなわち問題の当事者だからだ。そして当事者であるかぎりは批判だけを行っても何も前進はない。「じゃあどうすれば」を、皆求めている。
そして、無能であるとみなされるのは、その批判をしている人物があたかも「外部の人間」であるかのように振舞っているように見えるからだ。
「問題があると思うなら、お前も解決に協力しろ」
と周りから言われているのである。
もちろん実際には批判している人物が当事者でない場合、責任が与えられていない場合など、「内部の人間ではあるが、外部の人間と同じようなもの」であるケースは多いかもしれない。
しかし、「社員は内部の人」と思う人が圧倒的に多いことから考えれば、実質の責任がどうなっていようと、「そう思うならお前も解決に協力しろ」と言われるのは当然である。
だから殆どの場合、会社で「代案なき批判をする人物」は無能とみなされる。気をつけよう。
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(2026/9/16更新)

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