特に大企業でにありがちな特徴として、「意見を求められることをひどく恐れる」ことが挙げられる。
例えば「あなたの意見を意見を聞かせてください」とお願いをすると
「一般的にはこうですよね」
「部長はこう言ってました」
など、自分の意見を述べる事を回避する人だ。
私は特にこれが悪いとは思っていない。が、一種の職業病だと考えている。
つまり「言質を取られないよう、過剰に自分を防衛することに慣れきってしまっている」状態だ。良く言えば慎重、悪く言えば勇気が出せないのだ。
だが、これは本人の責任か、と言えば、そうと言えない部分も多い。経験的にその人が「人の発言の揚げ足を取る」文化の会社で仕事をしてきたため、「それが普通である」と認識をしている可能性があるからだ。
例えば先日書いた、
「人を攻撃することで有能さを示そうとする人」が経営層に数多くいる会社や
「上司に対して絶対服従」を要求する会社、
「仕組みの改善ではなく、犯人探しが好き」な会社
「減点評価」の会社
など、上のような会社においては「自分の意見を表明すること」は圧倒的に損である。
当たり前だが、意見の表明が命取りになるような会社においては、部下から提案することはないし、自発的な行動もない。責任をもつ、ということが損なのだ。
よくある上司の悩みとして、
「部下が意見を言わない」
「会議で発言がない」
「部下が意見を持っていない」
というものがあるが、大抵の場合は本人の責任ではなく、そのような環境で仕事をしてきたことによるものだ。
本当に何も意見のない人などいない。無力感が彼らを封殺しているだけである。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
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