今後の為の自分用整理です。

 

長男、9歳。小学三年生。清く正しいプラレール少年です。

長女次女、4歳。幼稚園児の双子。長女次女は来月が誕生日で、誕生日プレゼントを何にするか、今二人で盛んに議論しています。4歳にして既に「自分が欲しいものを相手枠で買わせれば自分」という知恵が働いているらしく、「ほら、これ面白そうだよ?〇〇ちゃんプレゼントこれにしたら?」と熱心にプレゼン合戦をしている姿が観測されています。おもちゃ会社の営業か君たち。

 

昨今、どんな分野でもリテラシー教育というのは非常に重要になっておりまして、おそらく人類史上でも最も「背景を読み解く力」というものが大事な時代になりつつあるんじゃないかなー、と考えております。

その端的な側面として、「背景を考えない人が、簡単に詐欺や、詐欺的な商法、あるいはニセ科学的商売などにひっかかってしまう」という問題があります。

詐欺や詐欺的商法は、第一にそれを行う人が責められるべきであるというのは当たり前のことですが、やはり自衛出来るのであればそれに越したことはありません。今回は、「子どもの頃からこういうことを学んでおけば、将来詐欺やニセ科学に引っかかりにくくなりそう」ということについて、子どもがもう少し大きくなったら教える為に、今の内に整理してみたいと思います。

 

私が今後教えていきたいことは、大きく分けると3つあります。

・確率や期待値の考え方の基礎
・「権威や定説を否定するメソッド」について
・お金がどう動くか、お金が動かない活動はないということ

順番に補足してみます。

 

確率や期待値の考え方の基礎

確率論、めっちゃ大事だと思います。確率的なごまかしや錯覚を利用した商売とか、滅茶苦茶期待値低いギャンブルにはまったりとか、「いや確率わかってれば普通やらないよね」という失敗は避けられるに越したことはありません。

といっても、別に数学でやるような精密な確率論を教えたいわけではなくって、「これを勘違いしてるとエラいものに引っかかることがある」という基本的なところについてだけ、慎重に教えてあげたいなーと考えています。結果として、もっと精密な確率論に興味をもってくれればそれもいいんじゃないかなーと。

・期待値計算の基本(期待値って何?とか、宝くじを買った時の期待値がどれくらいになるのか、とか)
・独立試行のくじの考え方(試行が独立してる場合、負けが何度続いても次の勝ちの確率は変わらない、ということとか)
・勝率10%というのは、10回やれば必ず1回は勝てる、という意味ではないということ
・(確率とはちょっと違うけど)ギャンブルにおけるテラ銭とはなんなのか

この辺については、ちょっと早めに教えてあげてもいいんじゃないかなーと。

 

くじや賭け事が必ずしも悪いとはいいませんが、やるにしてもきちんと知識は持っておくべきです。テラ銭のことまで含めて分かっていれば、「長期的に見るとほぼ確実に負ける」ギャンブルがたくさんあることは分かると思いますし、その上で賭け事とどう付き合うか、ということも自分で判断出来るようになります。

宝くじが「愚者の税金」とか呼ばれることもありますが、それについても期待値の基本だけでも知っていれば、分かった上で買うのは取り立てて問題ないと思うわけです。

 

ちょっと前、ソシャゲでコンプガチャが違法判定されたことがありましたが、あれだって確率に関する錯覚をターゲットにした商法でしたよね。ガチャにお金を使うのは自由ですが、「どの程度見込みのあるガチャなのか」というのは理解していて然るべきです。

分かっていてお金を出すなら別にいい。けれど、分からないで手を出してしまうのであれば、それは単なる搾取であって、避けるべき落とし穴です。

まず、ここについてはちゃんと教えてあげたいなーと考えている次第です。

 

「権威や定説を否定するメソッド」について

以前別の記事で書いたことがあるんですが、世の中には「通説・権威を否定するメソッド」というものがあります。

「通説・権威を否定するメソッド」について。

つまり、広く信じられている通説とか、既存の常識みたいなものを、「実は間違っていた××!」みたいな煽りで否定して見せると、「え、そうだったのか!?」っていう驚きを起こしやすい。この驚きがガードを下げてしまうことがある、っていう話なんですね。言ってみれば、「気づき」を足掛かりにして信じさせたいことを突っ込む、みたいなテクニックです。

 

これ、いろんなパターンがありまして、「これを信じているとこんな悪いことが!」みたいに危機感を煽るメソッドと組み合わせられることもよくあるんですけれど。とにかく、「何かしらの感情を煽って、自分のいうことを信じさせる」論法ってすごくあちこちで見られるんです。

こういう時、感情の命じるままにそれを信じてしまうと、例えばニセ科学とか、医療ネグレクトを伴う代替医療とか、そういうものにひっかかってしまいがちです。これはあんまりよろしくないんじゃないかなー、と私は思うんです。

大事なのは、「感情をゆすぶられた時こそ、きちんと根拠を確認する」ということじゃないかなー、と。

 

上記したようなメソッドで自分が言いたいことを通そうとするのは何故かというと、結局「きちんとした根拠では信じさせられないから」です。だから、危機感を煽っていたり、安易に気づきを誘因してるなーと思った時程、ちゃんと「どうしてそんなことが言えるのか?」ということを調べないといけない。ちょっと調べただけで理屈がスッカスカなことが分かるパターンとか、非常に多いです。

この辺についてはきちんと教えてあげたいなー、と。勿論「根拠を確認するというのはどういうことか」というのも場合によって色々なので、これも伝えないといけないんですが、まずはこっちかなーと。

 

お金がどう動くか、お金が動かない活動はないということ

これも大事な話だと思うんですけど、「お金なしできちんと継続出来る活動はない」ということはちゃんと教えておきたいです。

いわゆる純粋なボランティア活動ですら、交通費やら食費やら宿泊費やら、実際にはいろんな費用を必要とするわけです。まして商業的な活動なら、予算や収益、利益を生まない活動を継続するることは出来ない。これは前提です。

 

この前提が分かっていれば、「どう見ても企業側が損をしているように見えるこのセールは、どんな利益を生んでいるんだろう?」とか、「本屋さんの前で「無料、外れくじなし」とか言っている人は、どんな利益を得ているんだろう?」ということに疑問を持てると思うんですね。疑問を持つことさえ出来れば、調べることが出来る。

詐欺とまではいかなくても、「一見するとお得に見える」ことが、実は想定と全然違っていた、実は全くお得でもなんでもなかった、ということで損した気分になることは頻繁にあります。「お客様の為を思って!」という会社が、実は顧客を食い物にしかしていなかった、という事例だって割とあります。

そういう事態を防ぐことが出来るというのも、教育の重要な効果なんじゃないかなあ、と。

 

同時に、近頃は「サービスに無償を求めすぎる」傾向みたいなものもあると思っていまして。Webにあるものみんなタダだと思っている人とか、違法ダウンロードについての話とかもありますよね。そういう点についても、「きちんとお金を投じてこれを作った人がいるんだ」「その人達は、お金がなければこれを作れなかったんだ」ということがきちんとわかっているかいないかでは随分スタンスが変わると思うんです。

少なくとも私は、自分の子どもに「webに置いてあるってことは無料なんでしょ?」とか言いつつ違法ダウンロードをするような人にはなって欲しくない。だから、上の二つと同様、これについてもちゃんと教えたいなーと思っている次第です。

 

さて、長々と書いて参りました。

子どもに伝えていきたいことはたくさんあるんですが、これらすべてひっくるめて、何より大事なのは「ちゃんとお互いの言葉を受け止められる関係」を親子間で維持していくことですよね。親の言うことを信頼してもらえなければ、どんなに言葉を尽くしても届かない、というのもまた真実だと思います。

それも含めて、今後とも子どもたちと気軽に話せる関係を保ち続けていきたいと思っているわけなのです。

今日書きたいことはそれくらいです。

 

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【プロフィール】

著者名:しんざき

SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。

レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。

ブログ:不倒城