先日、ある会社でお会いした方(主婦の方である)に、「安達さん、コインランドリーって増えてません?」と唐突に言われた。
「なんか、周りでもコインランドリーを使っている人が増えているみたいなんですよねー」
正直に言うと、「コインランドリー」はあまり使ったことがなかった。学生が使っているイメージが強く、私は「むしろ減っているのでは?」と思い、「コインランドリーってまだあったんですね」と答えたところ、
「イヤイヤ、なくなるどころか、めちゃめちゃ増えてますよ!」と言われたのである。
これは、実際調べてみなければ、と思い調べたところ、
”厚生労働省の調査では、我が国のコインランドリー店舗数は毎年5%前後の伸率で順調に増えています。 アメリカに比べれば、人口当たりのコインランドリーの店舗数はまだ半分。 コインランドリーはこれから伸びるビジネスです。”
なんと、店舗数が毎年5%も成長している。しかも、人口あたりの店舗数はアメリカの半分とのこと。成長マーケットでした。びっくり。
そして、消費者のニーズも変化している。昔はお金がない学生、つまり洗濯機を買えない人々が利用していたのだが、現在では主要な利用者層が主婦であるとのこと。
”まとめ洗いを早く済ませたい。家庭で洗濯しにくい毛布やカーペットなど、「大物」を低価格できれいに洗濯、スピード乾燥したい。 そんな現代のニーズに応えるショップとして急成長しています。また、雨の日にコインランドリーの利用者が増えますが、 洗濯乾燥機は、その便利さから、晴れの日でも、日常的に利用されている人も増えてきております。 近頃では、天候に左右されない、安定したビジネスとして売り上げを確保することができます。”
確かに、家庭用の洗濯乾燥機ではせいぜい容量が8キロ程度、だがコインランドリーでは20キロ以上の大きなマシンが有り、大きな洗濯物も一度に洗え、そして乾かせる。
最近では都市型ではなく、郊外に大きな敷地と駐車場を持つ店舗が数を増やしているということで、店舗形態も変化している。
コインランドリーは多くの場合
・遊休地がある
・人件費不要(1日の来店客数が35人程度であっても、利益率50%を確保できる)
・現金商売
・リースなどを活用すれば、初期投資を抑えることも可能
と言った理由で、クリーニング店やその他飲食店などより好まれているらしい。が、機械の性能に依存した商売なので、差別化をはかるためには新型の機械を入れなければならず、「投資貧乏」になりかねないリスクもあるとのこと。
いやー、全然知りませんでした。ハイテクばかりに目が行っていると、こういう身近な変化やビジネスに気づかなくなるものですね。
Kさん、ありがとうございました。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)