マンツーマンのプログラミング技術指導サービス「侍エンジニア塾」を主宰する、木内です。
(左:木内 右:花木)
「働き方改革」において、リモートワークを推進する会社が増えています。
リクルート、カルビー、トヨタ、味の素……
有名企業、大手企業が次々に、リモートワークの導入に前向きであることを示しています。
また、我々のようなスタートアップ企業ではさらにもう一歩踏み込み、
「オフィスがない(または極めて小さい)企業」
を志向する会社も少なくありません。
実際、我々にもオフィスはありますが、規模は極めて小さく、コラボレーションやディープワークのインフラとして供給するだけにとどまっています。
もちろん「オフィスに来なければならない」という義務は一切ありません。
その結果、90%の社員がフルリモートワーク、10%の社員がほぼリモートワーク、という状態になっています。
「オフィスなし」はコスト削減のためではない
このように話すと、「コスト削減のためでしょう?」という方がいます。
確かにそういった側面からオフィスレスを実施しているスタートアップもあるかもしれません。
しかし、十分に利益を出しながら、敢えてオフィスレスを選択する。
そういう会社も数多くあります。
なぜ敢えて「オフィスレス」を選択するのか。
それは「オフィスのない会社」にしたほうが、生産性が高く、チームワークを良く保てるからです。
これは妄言ではありません。
れっきとした、事実です。
例えば世界的に有名なwebアプリケーションフレームワーク、Ruby on Railsを開発した37シグナルズという会社があります。
Ruby on Railsは、その開発効率の高さから国内外の有名サイトで数多く用いられており、一種のスタンダードとして定着しています。
その開発元である37シグナルズは「会社にいると仕事ができない」と断言しています。
なぜ会社にいると仕事ができないのか
本当に集中して仕事がしたいとき、あなたはどこへ行くだろう?まわりの人間に、そうたずねてみてほしい。
「会社」と答える人は、ほとんどいないはずだ。
仮に「会社」だとしても、何らかの条件つきのことが多い。思いきり早起きして誰もいないうちに出社するとか、みんなが帰ってから夜中に仕事をするとか。あるいは「週末の誰もいない会社に忍び込む」というパターンもある。
要するに、会社にいたら仕事ができないということだ。
本当に仕事がしたい人にとって、昼間の会社ほど最悪な場所はない。なぜかって?会社は邪魔に満ちているからだ。(中略)
そこで、リモートワークの登場だ。会社の外にいれば、誰にも邪魔されないで思いきり仕事に集中できる。
会社の雑音から離れるだけで、生産性は格段にアップするはずだ。本当に仕事がしたかったら、会社なんかに行かなければいい。
彼らが述べる通り、20世紀に主流だった仕事をする場「オフィス」はもはや、生産性の高い場所ではなくなっています。
そもそも、アイデアやクリエイティビティを要求する仕事は、「皆が顔を合わせる」ことの弊害も大きいのです。
例えば、英国国営放送BBCが報じたところによれば、「コミュニケーションを活性化する」目的で、ドアやパーティションを取り払われたオフィスでは、人々の生産性は15%も低下します。
(Why open office are bad for us BBC.com)
その主たる理由は、「邪魔が入って集中できない」。
パーティションや個室を設ける従来型のオフィスに戻す企業も増えており「オフィスでは仕事できない」と嘆く人もいるとのこと。
だったら、最初からオフィスなどなくしてしまっても良いのではないでしょうか。
高度な知的生産を行う企業はすでに、リモートワークを積極的に取り入れています。
AT&T、マッキンゼー・アンド・カンパニー、インテル、シスコ、デロイト、メルセデス・ベンツ、ドリームワークス、米国教育省、ヴァージン・アトランティック航空、Github……
もはや世界中でリモートワークの時代が到来していると行っても、過言ではありません。
「オフィスなし」でチームワークを保てるのか?
「そんなこと言っても、会社は人対人だから、チームワークのためにオフィスは必要だろう」という人もいるでしょう。
なるほど。もっともらしく聞こえますが、本当にそうでしょうか?
御存知の通り、オフィスを持っていてもチームワークの悪い会社はたくさんあります。論理的に考えれば、オフィスがある=チームワークが良い なんてことはあるはずがありません。
そもそもチームワークはどのように生まれるのでしょう。
無駄話ができるから?
顔が見えるから?
一緒にランチをとれるから?
もちろんこれらも要員の一つではあるでしょう。しかし、本当に重要なのはお互いが「きちんと仕事をしている」という信頼関係があるからではないでしょうか。
チームワークは成果と信頼から生まれるのです。
会社は仕事をする場であり、喫茶店でや居酒屋ではありません。
仕事をしない人がいると、
「あいつは上司にへつらってばかりで、仕事をしていない」とか
「彼は怠けている」
「タバコ休憩が多すぎる」
といった、どうでもいい噂が立ち、成果に関係のない「イメージ」や「雰囲気」によりチームワークに亀裂が入るのです。
逆に、リモートワークにおいては「イメージ」や「雰囲気」は些細な事に過ぎません。肝心なのは「仕事の成果」です。
実際、上で紹介した37シグナルズでは、こんなことが言われています。
リモートワークのメリットの一つは、仕事そのものが評価の基準になることだ。
1日中そばにいて見張っている環境では、些細な勤務態度が成績評価に影響してくることも多い。
「9時ぴったりに席についていたか?」
「休憩が多すぎないか?」
「通りかかるたびにフェイスブックを開いている気がするぞ」
マネジャーはいつも、そんな些細な問題に気を取られてしまう。仕事ではなく、印象でその人の評価が決まってしまうのだ。
でもリモートワークならそんなことは気にならない。
大事なのは「今日何をやりとげたか?」ということだけだ。何時に出社して何時に帰ったかは問題じゃない。どんな仕事をしたかが問題なのだ。
あなたがマネジャーなら、部下に「今日やった仕事を見せてくれ」というだけでいい。給料に見合うだけの仕事をしているかどうか、その目で確かめるのだ。それ以外のささいなことは、会社にとってはどうでもいい。
とてもシンプルで、明快だ。
生産性が高く、お互いに敬意を払えるような環境であれば、チームワークの心配は不要です。
リモートワークの鍵は「社員」と「会社」の間で3つの決め事をすること
我々も「リモートワーク」が主体の会社です。
実際、弊社で働いてくれている人たちは総勢で100名以上いますが、冒頭で述べたようにその内の90%は完全にリモートワークとなっています。
人からは「極端ですね」と言われることもありますが、私は19歳、学生の時からずっとリモートワークをしており、最も生産性が高く保てる働き方であると確信しています。
むしろ「オフィス恐怖症」といっても良いくらいです(笑)。
集中力が落ちてきた時に無理をして働いても決して良いものはできません。
むしろ昼寝してしまったり、散歩してしばらく仕事から離れてみると、むしろ効果的に仕事ができます。
そんなわけで、私は一緒に働く仲間をオフィスに縛り付けたくはありません。
「社員」というよりもむしろ、リンクトインの創業者、リード・ホフマンが言う「アライアンス」(共通の目的を持つメンバー)と思っており、働く場所も自由に選べるべきだと思っています。
そのために必要なのは、次の3つを「会社」と「メンバー」との間で共有することです。
・会社が期待する成果
・メンバーが期待する成果
・成果を出すまでの期限
例えば弊社のメンバーの一人に花木という人物がいます。
花木は弊社と次の取り決めをしています。
・会社はオウンドメディアの立ち上げを期待する
・花木は「オウンドメディアを立ち上げた」という実績と、オウンドメディア立ち上げのノウハウを弊社から得る
・期限は2年間
このように取り決めておけば、花木がどこで仕事をしていても自由ですし、お互いにWin-Winの関係になることができます。
これこそ「リモートワーク」の次の形ではないでしょうか。
実際、花木は弊社の活動とは別に、自分自身で金融リテラシー向上のメディアを立ち上げ、月400万円以上の売り上げをあげています。
その一方で、弊社の長期ビジョンに共感してくれてもおり、弊社の経営層として参画してくれています。
KPIで成果を可視化したり、PDCAの回し方の仕組みが整備されたりしていれば、社員との信頼関係はオフィスに来なくとも損なわれることはありません。
ヴァージン・グループの総帥、リチャード・ブロンソンはこんな記事を書いています。
One day offices will be a thing of the past
In 30 years time, as technology moves forward even further, people are going to look back and wonder why offices ever existed.
(30年後、更にテクノロジーが進化した時、人々は過去を振り返り、なぜオフィスなんてものがあったのかを不思議に思うだろう)
我々も全く同感です。
さて、いかがでしょうか、弊社では上のような経験を踏まえて、フルタイム、リモートワーク、パラレルワークと柔軟な働き方を応援しています。
実際、多くの社員が満員電車や、閉鎖的なオフィスワークから解放されたことで生産性と幸福度が上がったという声があがってます。
90%の社員がフルリモートワーク、10%の社員がほぼリモートワークである、弊社で我々と一緒に働いてみたい、という方、弊社に遊びに来ませんか。
木内と花木が、お話を伺います!
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(募集中の職種:コンサルタント営業、インストラクター、インフラ・開発エンジニア、デザイナー、ライター、webディレクター、マーケター、人事等)
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***木内プロフィール***
株式会社 侍 代表取締役CEO
小学5年生でゲームを創るためにプログラミングをはじめる。19歳でフリーランスエンジニア、22歳で日本初のプログラミングマンツーマン教育サービスで起業。
プログラミングスキルで人生を切り拓くをコンセプトに”侍エンジニア塾”の経営。指導実績数は6000名以上。
***花木プロフィール***
株式会社 侍 取締役
静岡県出身 東京都市大学卒業。営業・コンサルティング業を経験した後、2015年侍エンジニア塾に入社。同社オウンドメディア立上げに参画しメディアディレクターとして、ブログ記事の編集・執筆・企画・ディレクション・データ解析業務に従事。
コンテンツマーケティングを軸とした「質の高い情報」を発信することをモットーにメディア運営を行い、1年で157倍、2年で446倍の流入数アップを実現。
2017年、個人で始めたファイナンスメディアを法人化。月間10万PV、月商400万円を達成。
(Photo:SoulNibblerChina)