969679361_3c135a6658_z「がんばれ」という言葉は、最もよく使われる言葉の一つではあるが、おそらく最も役に立たない励ましの言葉の一つでもある。

苦しんでいる人や悩んでいる人に「がんばれ」といったところで、彼らが頑張れるわけもなく、頑張っていない人にはスルーされ、頑張っている人にも的はずれだ。

 

だが実際には「頑張れ」は多用されている。言う側にとっては楽で都合のいい言葉だからだ。

 

例えば「もっと頑張ってみなさい」と言われたとする。言われた側は「具体的にはどう頑張ればいいですか?」と言うだろう。

だが、大抵の場合「がんばれ」と言った方に答えはないのだ。「がんばれ」は、成果が足りていないぞ、と言いたいだけの人のための言葉だ。

 

事実、「がんばれ」は子供の役にはたっていない。

親「もっと頑張れ」→子の生活力向上せず 調査結果発表(朝日新聞)

小4~小6では「よく『もっと頑張りなさい』と言う」など、保護者が叱咤激励(しったげきれい)する度合いが高くても、生活力に違いは見られなかった。

 

また、〜をやりなさい、と父母がいうことも、学力には何のメリットもない。

お手軽なものに効果はない(中室牧子 学力の経済学)

「勉強するように言う」のは親としても簡単なのですが、この声掛けの効果は低く、時には逆効果になります

 

統計的にも「頑張れ」という言葉は役立たずであることがわかる。

では、本来やらなくてはいけないのは何だろう。「がんばれ」と言うだけではなく、何をしなければいけないのか。

それは、 相手の意向を踏まえて

「一緒にやろう」

「手伝うよ」

「話を聴くよ」

ということ。

現状どうなっているかというヒアリングであり、何が正しいのか指針を与えるデータであり、「どうしてこうなったのか」という分析であり、実際に手を貸してあげることである。

 

「がんばれ」という人に心を痛める必要はない。所詮、その人は真剣に考えているわけではない。困っている人に必要なのは、言葉ではなく共感、行動、助力、具体的方法論だ。これは、誰もが知っていることである。

 

【お知らせ】ティネクトのマーケティング支援のご案内



【ウェビナーのご案内】

地方の経営者の皆様へ!生成AIと既存人材の協働に本気で取り組んでみませんか?

-生成AIにいきなり頼らないでください。社内タスクの言語化が必要です。

<内容>
1.労働市場の現状と人手不足への対応策
現在の労働市場が直面する課題と、それに対する具体的な対応策を解説
2.生成AIを用いた新規顧客開拓の可能性
生成AIを活用して、新たな顧客層を発見しアプローチする方法について解説します。
3.企業の活用事例


日時: 2024/10/31(木) 15:00-16:00
参加費:無料  
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。


お申込みは ティネクトウェビナーページ ご覧ください

(文責-ティネクト株式会社 取締役 倉増京平)

 

 

・筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/yuya.adachi.58 (フォローしていただければ、最新の記事をタイムラインにお届けします))

・筆者Twitterアカウントhttps://twitter.com/Books_Apps

・大学・研究の楽しさを伝える、【大学探訪記】をはじめました。

【大学探訪記 Vol.22】コスプレの研究をする大学の先生がいた。

【大学探訪記 Vol.21】人間は、なぜ1種しか地球上に存在しないのか?という疑問に迫る。

【大学探訪記 Vol.20】地球に隕石が飛んできているからそれ調べてるんですけど何か?

・仕事の楽しさを伝える、【仕事のチカラ】をはじめました。

【仕事のチカラ Vol.7】月間170万PVのオウンドメディアを1年で作り上げた人はどんな人?

【仕事のチカラ Vol.6】27歳にして3社を渡り歩き、起業した人の話。

【仕事のチカラ Vol.5】データサイエンティストって、どんな人?どうやったらなれるの? という疑問に答えてもらいました。

・ブログが本になりました。

 

 

(Photo:nasrul ekram)