「がんばれ」という言葉は、最もよく使われる言葉の一つではあるが、おそらく最も役に立たない励ましの言葉の一つでもある。
苦しんでいる人や悩んでいる人に「がんばれ」といったところで、彼らが頑張れるわけもなく、頑張っていない人にはスルーされ、頑張っている人にも的はずれだ。
だが実際には「頑張れ」は多用されている。言う側にとっては楽で都合のいい言葉だからだ。
例えば「もっと頑張ってみなさい」と言われたとする。言われた側は「具体的にはどう頑張ればいいですか?」と言うだろう。
だが、大抵の場合「がんばれ」と言った方に答えはないのだ。「がんばれ」は、成果が足りていないぞ、と言いたいだけの人のための言葉だ。
事実、「がんばれ」は子供の役にはたっていない。
親「もっと頑張れ」→子の生活力向上せず 調査結果発表(朝日新聞)
小4~小6では「よく『もっと頑張りなさい』と言う」など、保護者が叱咤激励(しったげきれい)する度合いが高くても、生活力に違いは見られなかった。
また、〜をやりなさい、と父母がいうことも、学力には何のメリットもない。
お手軽なものに効果はない(中室牧子 学力の経済学)
「勉強するように言う」のは親としても簡単なのですが、この声掛けの効果は低く、時には逆効果になります
統計的にも「頑張れ」という言葉は役立たずであることがわかる。
では、本来やらなくてはいけないのは何だろう。「がんばれ」と言うだけではなく、何をしなければいけないのか。
それは、 相手の意向を踏まえて
「一緒にやろう」
「手伝うよ」
「話を聴くよ」
ということ。
現状どうなっているかというヒアリングであり、何が正しいのか指針を与えるデータであり、「どうしてこうなったのか」という分析であり、実際に手を貸してあげることである。
「がんばれ」という人に心を痛める必要はない。所詮、その人は真剣に考えているわけではない。困っている人に必要なのは、言葉ではなく共感、行動、助力、具体的方法論だ。これは、誰もが知っていることである。
ティネクト(Books&Apps運営会社)提供オンラインラジオ第6回目のお知らせ。

<本音オンラインラジオ MASSYS’S BAR>
第6回 地方創生×事業再生
再生現場のリアルから見えた、“経営企画”の本質とは【ご視聴方法】
ティネクト本音オンラインラジオ会員登録ページよりご登録ください。ご登録後に視聴リンクをお送りいたします。
当日はzoomによる動画視聴もしくは音声のみでも楽しめる内容となっております。
【今回のトーク概要】
- 0. オープニング(5分)
自己紹介とテーマ提示:「地方創生 × 事業再生」=「実行できる経営企画」 - 1. 事業再生の現場から(20分)
保育事業再生のリアル/行政交渉/人材難/資金繰り/制度整備の具体例 - 2. 地方創生と事業再生(10分)
再生支援は地方創生の基礎。経営の“仕組み”の欠如が疲弊を生む - 3. 一般論としての「経営企画」とは(5分)
経営戦略・KPI設計・IRなど中小企業とのギャップを解説 - 4. 中小企業における経営企画の翻訳(10分)
「当たり前を実行可能な形に翻訳する」方法論 - 5. 経営企画の三原則(5分)
数字を見える化/仕組みで回す/翻訳して実行する - 6. まとめ(5分)
経営企画は中小企業の“未来をつくる技術”
【ゲスト】
鍵政 達也(かぎまさ たつや)氏
ExePro Partner代表 経営コンサルタント
兵庫県神戸市出身。慶應義塾大学経済学部卒業。3児の父。
高校三年生まで「理系」として過ごすも、自身の理系としての将来に魅力を感じなくなり、好きだった数学で受験が可能な経済学部に進学。大学生活では飲食業のアルバイトで「商売」の面白さに気付き調理師免許を取得するまでのめり込む。
卒業後、株式会社船井総合研究所にて中小企業の経営コンサルティング業務(メインクライアントは飲食業、保育サービス業など)に従事。日本全国への出張や上海子会社でのプロジェクトマネジメントなど1年で休みが数日という日々を過ごす。
株式会社日本総合研究所(三井住友FG)に転職し、スタートアップ支援、新規事業開発支援、業務改革支援、ビジネスデューデリジェンスなどの中堅~大企業向けコンサルティング業務に従事。
その後、事業承継・再生案件において保育所運営会社の代表取締役に就任し、事業再生を行う。賞与未払いの倒産寸前の状況から4年で売上2倍・黒字化を達成。
現在は、再建企業の取締役として経営企画業務を担当する傍ら、経営コンサルタント×経営者の経験を活かして、経営の「見える化」と「やるべきごとの言語化」と実行の伴走支援を行うコンサルタントとして活動している。
【パーソナリティ】
倉増 京平(くらまし きょうへい)
ティネクト株式会社 取締役 / 株式会社ライフ&ワーク 代表取締役 / 一般社団法人インディペンデント・プロデューサーズ・ギルド 代表理事
顧客企業のデジタル領域におけるマーケティングサポートを長く手掛ける。新たなビジネスモデルの創出と事業展開に注力し、コンテンツマーケティングの分野で深い知見と経験を積む。
コロナ以降、地方企業のマーケティング支援を数多く手掛け、デジタル・トランスフォーメーションを促進する役割を果たす。2023年以降、生成AIをマーケティングの現場で実践的に活用する機会を増やし、AIとマーケティングの融合による新たな価値創造に挑戦している。
ご視聴登録は こちらのリンク からお願いします。
(2025/7/14更新)
・筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/yuya.adachi.58 (フォローしていただければ、最新の記事をタイムラインにお届けします))
・筆者Twitterアカウントhttps://twitter.com/Books_Apps
・大学・研究の楽しさを伝える、【大学探訪記】をはじめました。
【大学探訪記 Vol.22】コスプレの研究をする大学の先生がいた。
【大学探訪記 Vol.21】人間は、なぜ1種しか地球上に存在しないのか?という疑問に迫る。
【大学探訪記 Vol.20】地球に隕石が飛んできているからそれ調べてるんですけど何か?
・仕事の楽しさを伝える、【仕事のチカラ】をはじめました。
【仕事のチカラ Vol.7】月間170万PVのオウンドメディアを1年で作り上げた人はどんな人?
【仕事のチカラ Vol.6】27歳にして3社を渡り歩き、起業した人の話。
【仕事のチカラ Vol.5】データサイエンティストって、どんな人?どうやったらなれるの? という疑問に答えてもらいました。
・ブログが本になりました。
「仕事ができるやつ」になる最短の道
- 安達 裕哉
- 日本実業出版社
- 価格¥304(2025/07/16 14:32時点)
- 発売日2015/07/30
- 商品ランキング98,875位
(Photo:nasrul ekram)