なかなか帰らない新入社員がいた。「まだそんなに仕事量は多くないはずなのに、なぜだろう」と疑問に思っていた。最近、その謎が解けた。どうやら、先輩社員より先に帰ることを躊躇していたらしい。
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上司より先に帰ることをためらう人は他にもいる。
「上司は部下が自分より先に帰っているかどうか見ているから、気を付けた方が良いよ」とアドバイスされたこともあるし、
「自分より遅くまで残っている部下を、頑張っているからと評価する上司もいるよ」
と言われたこともある。
そういうものなのだろうか。腑に落ちなかったため、質問してみた。
「上司より先に帰らない方が良いのでしょうか」
「俺は気にしないよ」
「“俺は”ってことは、やはり気にされる方もいらっしゃるんですね」
「ゼロではないと思う」
「私は今までずっと、自分のタイミングで帰っていました」
「これからもそれで良いんだよ」
「そのつもりです」
「あなたの場合は少し上司の目を気にした方が良いかもね(笑)」
最後は冗談で終わったが、やはり部下の帰る時間を気にする上司もいるみたいだ。
上司より意図的に遅く帰るのは「上司の顔色をうかがう」ことの一環なのだろうか。顔色というよりは、「評価を気にしている」ように感じられる。
帰る時間と評価を結びつけて考える上司なのであれば、上司より先に帰らないようにするという戦略は有効なのかもしれない。でも、そのような評価の仕方は残念だと思うし、仕事が終わっているのに“上司がまだいる”という理由だけで残業するのはもったいないと思う。
その時間もきっちり残業代が支払われるのであれば、無駄なコストだと言うことさえできる。
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もう1つ、上司の目を気にすることについてよく話題にのぼるのが、「話しかけるタイミング」だ。上司も人間だから、機嫌の良い時もあれば悪い時もある。そして、機嫌がわかりやすく周囲に伝わる人も一定数いる。
機嫌の悪さが周囲に伝わりやすいと、部下は上司の顔色をうかがうようになる。話しかけるタイミングを見計らうのだ。機嫌の悪い時には極力話しかけない。
何か許可をもらうような話をしに行く時は、機嫌の良い時を狙う。こんなことをしている人が結構いる。
正直なところ、私は人の顔色をうかがうのがあまり上手ではないと自覚している。
顔色を“うかがっていない”のか、“うかがえていない”のかはともかく、結果的には機嫌とは無関係に話しかけている。上司に恵まれているだけなのかもしれないが、それで何か問題が生じたことは今のところない。
機嫌が悪くて少しキツイ言い方をされたとしても、言っている内容が適切であれば、少なくとも私にはどうでも良い。機嫌によって上司の発言内容・判断が左右されるようであれば、それは上司の問題だ。だから、顔色を気にしすぎるのもどうかと思っている。
一方、「人間は理屈では動かない。感情で動いている」とよく言われる。正論ばかり並べ立ててもあまり意味がない、感情に訴えないといけない、ということらしい。それもわかる。
上司も人間だから、機嫌に左右されることはあるし、部下も人間だから、内容は適切であっても、キツイ言い方をされたら落ち込んで仕事が捗らなくなるケースはある。
だから、結局は理屈と感情のバランスなんだろうな、と思う。思っていても、バランスをとるのはなかなか難しい。
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理屈寄りな私は、もう少し感情を大切にしてみよう……。
ではまた!
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名前: きゅうり(矢野 友理)
2015年に東京大学を卒業後、不動産系ベンチャー企業に勤める。バイセクシュアルで性別問わず人を好きになる。
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