Airbnb日記 vol.79　〜黒田バズーカに勝手に打たれていた〜

(Vol.78から続き Airbnbって何？って人はこちらvol.1)

久しぶり更新します。サボっていたんじゃないのか？もう飽きたんじゃないのか？本当は外人コワイんじゃ？

わけではありません。

来なかったんです。まるまる一ヶ月。年末年始は黙っていても来るんですが、それ以降さっぱり。

まあ、正直来ないなら来ないでいいか、ちょっと忙しいしな（自分への言い訳）、とこの状況を放置してたんですが、サラリーマンのメシアことアルファブロガー安達の一言でふと気がつきました。

オレ「最近外人来なくなっちゃったよ」

安達「利用料高くなってない？」

オレ「別に、前と変わってないよ。夏から変えてないけどね。変えてないけど。変えてないけど。いや、変わってるわーー。」

利用料変えてないはずなのに変わってました。誰が変えた？Airbnb!!!!勝手なことすんじゃねー。

って嘘です。

じゃ変えていたのは誰？

黒田さん。そう日銀の黒田さん。黒田バズーカ。円安。

私は、はじめたばかりのころは10＄で出してました。10$にしていた理由は、これ以下の利用料では出せなかったからです。わざわざドル建てにしていたのは、例えば1000円で出すこともできるんですが、そうすると当時1ドル100円弱のレートで、それがドルに変換されると場合によっては10$以下の利用料になり、それはAirbnbのルール上では契約が成立しない仕組みになっていたからです（1000円で出していて契約成立しないことがあったので気付いた）。なので基本的にはドル建てで出していました。

10＄でやってみるとあっと言う間に問い合わせが来るし、いい人が来るってことを直感し、すぐ25＄にあげ、最終的には35$にしてました。

6月に始めてからの月別の件数を出してみると以下の通りでした。

6月　4件

7月　5件

8月　6件

9月　4件

10月　6件

11月　3件　←黒田バズーカ

12月　2件

1月　0件

11月以降はジリ貧。12月は結局年末年始だけの2件。そして1月はなんとゼロ。ゼロってのはブラック企業じゃ死、ホワイト企業だと窓際。ちなみにオレはイエローなんで、どこふく風。

でも、安達の一言「利用料高くなってない？」で、ふと気付いた訳です。

円安だ！と。

ドルで出してんだから円安になって価格上がってることはもちろん気づいていますが、でもそもそも相手は外人で、Airbnbのサイトをドル建てで見てるから関係ないだろって思って無視してました。でも、35＄って価格が絶妙にまずいことに気づきました。

Airbnbで、部屋を探しているゲストたちが何を基準に探しているか？

1番は、もちろん場所です。トップページも目的地から入力するようになっています。

東京は、外国人旅行者にとっては最高の観光地の一つです。私の自宅は東京にあり、自宅と駅がとても近く副都心線と有楽町線がとても便利なのですが、地図上では都心からは少し離れているので、ゲストからは東京からちょっと離れている場所と見られます。「本当は便利がいい」という真実はどうであれ、「地図の見た目上は遠い」という事実はそうなので、東京にあるわりには検索されにくい場所にある方です。

2番目は、利用料です。目的地を入力後、下記のような画面が出てきます。部屋のタイプを選び、東京だと1000件以上出てくるので、その後大抵の人は、価格で絞り込みを行います。

価格で絞り込んで、パッと出てきたやつを上から順に眺めていって、良さげなものにとりあえず予約を出します。（とりあえずってのが重要で、サービスの特質上断られることも十分ありうるので、普通はいくつかに出しときます。）

でも、同時にホテルの価格も調べるわけで、Airbnbと同じくらいの価格でホテルがあれば、もちろんホテルに行きます。満室でなければ絶対に予約できるし（Airbnbは絶対に予約できる保証はない）、（日本の場合は特に）必ず綺麗で安心。かくいう自分も年末年始の北東北に1週間旅行した時に、Airbnbで宿泊先探しましたが、結局ホテルの方が安かったので、迷わずホテルにしました。

つまり、今自分の部屋の利用料を35$にすると、最近の相場（118円で換算）だと4000円強になります。都内の安めのユースホテル（さくらホテルとか）の宿泊料よりは確実に高いです。カプセルホテル（相場2500円）と比べると断然高いです。

ホテルより高い価格ってなると、そもそも価格で絞り込み検索する際に最初から弾かれるてんじゃないのか？そう思って自分の部屋のPV数よくみてみたら（Airbnbホストの管理サイトでPV数は簡単に見ることができる）

激減してました。1日10件弱。そりゃ問い合わせこねーわ。

で、ドル建て35＄だったのを→円建て3000円にしてからは、

PV数が約3倍になり、再び問い合わせも来るようになりました。予約も確定しはじめてます。

自分自身はドル建てで価格を変えたつもりはなかったのですが、ホテルなどはもちろん円建てなので黒田バズーカ円安により外国人にとって価格が相対的に急激に下がっていました。今なら35＄出せば安くてそこそこのホテルに泊まれます。

黒田バズーカなんてオレには関係ねえだろ（だって金が動いてるだけじゃないのか？俺の体が変化するか？能力あがるか？）と思ってましたが、勝手に当たってました。向こうから勝手にやってきた。

昨日は一ヶ月ぶりに来客が

シンガポールからです。ida（左）& Amos（右）です。

一泊して京都に旅立ちました。

でもまた戻ってきます。クイックリピーターとでも言えばいいのか。

(つづく)

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安達裕哉（あだち・ゆうや）
ティネクト株式会社代表取締役／ワークワンダース株式会社代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』（ダイヤモンド社）は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に（トーハン／日販調べ）。

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(2025/6/2更新）

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