(Vol65から続き Airbnbって何?って人はこちらvol.1)
タイから来た彼女たち逞しいです。
英語、じゃべれません。
日本語、しゃべれません。
タイ語、オレわかりません。
そんな彼女たちがなぜオレの家に?どうやって生活している?
Airbnbの利用に関してゲストの立場になって一度おさらいしておきます。
1.行く場所を決める
Airbnbのサイトでまず滞在する場所を入力します。現在、20言語30カ国以上の通貨に対応しています。
2.泊まる場所を選ぶ
滞在場所を入力すると、あっと言う間に候補先がでてきます。
はじめはかなりの部屋が出てくるので、絞り込み検索ができるようになってます。
◯日付・宿泊人数 日付は言うまでもないですが、宿泊人数もとても大事です。ここがホテルや旅館等と大きく違うところで、探せば1部屋に5人と受け入れてくれるところがあったりします(ウチとか)。
◯部屋タイプ これ間違えると、おそらくお互いにストレス溜まる原因になります。特に注意はシェアルームです。そこの住人と一緒に住むってことですから。日常ではないことです。私の部屋はシェアルームですが、そういうものとわかって来る人たちなので、基本的にはトラブルはないです。はじめから言っとけばいいです。
◯価格帯 多くの人は、ホテルより安ければいいかな、くらいの感覚で探してると思います。東京のほとんどのリスティングが、部屋利用料(5000円〜10000円)+追加人数(1000円〜2000円)という形で利用料を決めています。これはとても重要なことで、この価格の決め方だと、ゲスト側は、多くの人数で利用した方が一人当たりの単価が下がります。そして、ホスト(特に自分の部屋を登録している場合)は、何人来ようと固定費はほとんどかわらないので、なるべく多くの人(相手の許す限り)に来てもらえるようにします。win-winです。で、それって既存のものにはあるようでないです。だから地味に競争力発揮してます。
それでも絞り込めない人は、さらに細かく条件を入れて検索できます。
詳細検索はあまり使われていないと思いますが、レアな条件調べたい時など、例えばスペイン語はなせる人いないかな?というような時に役に立つのかなって思います。条件は、ホストが主観で登録します。じゃあ、何でもありじゃ?何でもありだけど、責任はホストにあります。
◯レビューを閲覧
いい部屋かも、と思ってもそれは写真やスペックで伝わる雰囲気でしかなくて、本当に大丈夫?って誰もが思います。そのために、レビューがあります。
ホストのレビューが常にオープンになっています。レビューはよくできていて、利用後にホストとゲストの双方のレビューが揃った時点で公開されます。なので、お互いを牽制し合ったり、報復的なレスポンスはできません。また、一方しか書いてない場合は2週間後に公開され、その後はお互いに書けなくなります。
何が起こるか?率直なレビューがつきます。
3.予約をリクエストする
利用したい部屋があったら予約をします。普通と違うのは、予約したからと言って泊まれるわけではないところです。
ゲストが出した予約リクエストが一旦ホスト側に行き、そこでホストがゲストを受け入れるかどうかを自分で判断します。なので、場合によってはゲストは利用できない場合もあります。でも、ゲストも一度に複数の部屋にリクエストを出すことができます。だから、お互いに公平な立場にいます。
ホストにとってはゲストの獲得競争が起こりサービスの質の向上が起こり、ゲストはホストに受け入れてもらいたいので、礼儀正しくなります。
(ちなみに上画像では、今すぐ予約というオプション設定になってます。すでにAirbnbを利用していてお互いが信頼できる人ならばゲストの1クリックで予約が確定できます。さすがシリコンバレーなクールなオプションです。)
4.ホストと連絡をとり予約を確定する
ホストには、予約リクエストと同時にこんな感じで連絡がきます。(上記は今来ているタイ人が最初に送ってきたメッセージです)メッセージなしで、予約リクエストだけでもできますが、ほぼすべての人は、こういった類のメッセージを送ってきます。自分も利用する時は必ず送ります。なぜかって、お互い不安だからです。で、借りる側がメッセージを先に送るのは礼儀だと思います。
メッセージが来たら私はこんな感じのメッセージを送り返しています。サイト上で伝えきれないことや、事前にわざわざ言う必要がないことは、私の部屋を利用したいと思った人だけに伝えるようにしています。それで、OKだった人が、私の部屋に来ます。ここではじめて部屋利用の予約が完了です。
一種のマーケティングでもあります。たぶん、仕事で営業をやったことある人は、この流れの深い意味がわかると思います。(ヒント:最後にYESと言っているのはゲスト)
5.予約確定から利用当日まで
予約が確定すると、あとは部屋に来るだけってなります。Airbnbのサイト上で、詳細な道順などを表示(ホストが入力)してくれるようになっていたり、なんと領収書も出せたりします。 ただよく見てない人も多く、ましてや異国の地の雑多な街の中の普通の住居に来るわけなので、ほとんどの人が迷います。ケータイが使えない場合も多いです。なので、私は来る2〜3日前にLINEを使ってコンタクトをとっています。
こんな感じです。一応英語です。詳細な地図とかも送ってあげてます。来る前にコミュニケーションがとれるので、これはこれでなかなかいいです。LINEってほんと使いやすいですね。国によっては、WhatsAppやWeChatになります。
で、そのようなやり取りを通して、ウチに来るとこんな感じになります。
勝手に料理して、勝手に飲んで、勝手に寝る。みたいな感じです。
何が凄いって、来る前のやりとりで相手との距離が近づいているので、来た瞬間から友達みたいな感覚になることです。
だから、日本語わからなくても、英語わからなくても、タイ語わからなくても、一緒に住んでりゃなんとかなるだろってなるわけです。まあ、目に見えないある一線を越えなければできないのも事実ですが…逞しいですよね。
ITテクノロジーの上手な使い方だと思いませんか?
人間が根本に持っている善意(もちろん逆がありうることも承知の上で)を引き出すようなサービスをつくっているAirbnbってほんと凄いと思います。商売道具は、人々の善意と人々の持っている空きスペースです。それらはAirbnbが所有してるものじゃないです。ほんと凄いと思います。
(vol.67へつづく)
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】
ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。

こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ—— 「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
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2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
(2025/6/2更新)
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