「自分家の空きスペースを登録すると旅人が泊まりに来る」は本当か　Airbnb日記 vol.144

(私がAirbnbをはじめた理由。｜Airbnb新規登録 / ホストはじめたい人向けレクチャー / 出張コンサル）

Vol.143から続き

Airbnbは会議でおこっているんじゃない、現場で起こっているんだ。

こんな感じです↓

今うちには、イタリア人ジオバンニ（左）、フランス在住のルーマニア人のミカエル（中）とその恋人のフランス人のマエル、そしてタイ人のベルタ（右）、そして日本人の自分（この写真の撮影者）がいます。

小さな1軒屋（3部屋）に5カ国5人が住んでます。それがAirbnbのリアルです。「自分家の空きスペースをサイトに登録すると旅人が泊まりに来るよ」は本当に本当です。全世界から来ます。

ちなみにフランス人マエル（左）はパスポートのトラブルあり空港のジェイルみたいなところ（本人がそう伝えて来た）に入れられて、来るのが1日遅れました。先にウチに来た恋人のミカエルが、翌日フランス大使館（幸運にも近くにあった）で何かの手続きをして何かの許可がおりたようです。

もしかして何かヤバイ人か？と思い何回も説明してもらったのですが、何回聞いても理解できませんでした。私の英語力のせいです。みなさんすいません。まあ、何にしろ無事来れて、見ての通り、ヤバイ人ではなさそうです。安定のAirbnbです。

そしてフランス人お決まりのお土産もらいました。これはワインではなく、ピノーというコニャックに近いお酒です。はじめて知りました。

フランスからのゲストは「必ず」お酒のお土産を持ってきてくれます。来る時にわざわざ瓶詰めのお酒を持って来てくれるって、相当礼儀正しいと思います。「部屋貸してくれてありがとう」と素直に感謝の気持ちを感じます。

このブログでは何回もお伝えしていますが、Airbnbで一番大事なことは、その部屋の場所やスペックではなく、相手を温かく迎える気持ちがあるかどうかです。

自分が住んでるいる一部のスペース「ここだったら寝られるかな」と思った場所を旅人に公開すると、それに価値を感じる人が世界のどこかには必ずいてやって来るのです。

相手が求めているものを「ホテルの替わりの安い宿」と考えると今広がりつつある広大なニーズを取り逃がします。

（ミカエルにちゃっかり自分の製品を売っちゃうベルタ）

今回来たルーマニア人のミカエルも言ってました「現地の人の家に泊まりたいのよ」。

ウチに来る外国人観光客は明らかに「人の家」に泊まりたいと思って来ています。旅の新たな体験の1つと思っているのです。

空き部屋を短期で貸すだけなら、それこそ昔からあるウィークリーマンションです。それを外国人旅行者に解放するというのは確かにとても理にかなってます。ホテルの代替えとしてはとても有効だと思います。だから一番良いのは不動産をたくさん持っている業者が自ら空室と外国人を繋ぐサイトをつくって営業すればいいんじゃないかな）。で、実はつい先日アパマンはそれをやると宣言しました（住宅賃貸アパマンが「民泊」ビジネスに参入　トラベルボイスより2015/11/19）

現在日本ではインバウンド（外国人旅行者）の急増という神風が吹いていて、ホテル等ふくむ旅行業界中心にボロ儲けしてると思います。さらにそれでも拾いきれてないニーズを「民泊」（=Airbnb）へみたいな切り口に語られることが多いのですが、誰も住んでいない空室を貸すことと人が住んでいる自宅の空き部屋を貸すことはニーズが異なります。前者はホテルの替わりとなるもの、後者は旅の新しい体験の1つなのです。

Airbnbが真に革新的なのは、既存の人が住んでいる場所に空きスペースを見つけ、そしてそこにニーズがあることを発見したことなのです。それをマネタイズする手段を整え、インターネットを使って全世界規模でマーケットを深堀りし、空きスペースを貸せる人と貸して欲しい人をマッチングているところです。私は、このニーズはインバウンド需要に関係なく、つまり流行に関係なく未来永劫一定の需要があるものだと思っています。

（つづく）

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